『森保JAPAN戦術レポート』の著者でもあるらいかーると氏は今季、19本ものJリーグ分析記事をフットボールチャンネルに寄稿した。広くJ1リーグを見続けてきた中で、印象に残った選手から11人+αを選出。シーズンを通したベストイレブンではなく、筆者独自の視点から、気になった選手を選んでいく。(選出・文:らいかーると)[1/8ページ]
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気になったJ1リーグベストイレブン
こんにちは。皆様お元気でしょうか。僕は少し風邪気味です。
この記事は最終戦の直後に書いています。鹿島アントラーズ、優勝おめでとうございます。井原正巳監督からリカルド・ロドリゲス監督へのスイッチから一気に準優勝まで上りつめた柏レイソルも尊敬に値します。
現代のJリーグの流行を取り入れながら何でもありの鹿島らしさを持つ鹿島と、ボール保持で試合の主導権を握るスタイルで昨年からの革命に成功した柏。どちらのコンセプトが来季以降のJリーグにどのような影響を与えることになるのか興味津々です。
自分のブログでは恒例になっている「気になった選手イレブン」を今年はフットボールチャンネルで発表します。くれぐれもベストイレブンではありません。誰もが納得する人選になるベストイレブンは、誰が選んでも同じようなメンツになってしまい、「正誤性」がどうしても強くなってしまいます。
選考基準は、自分が見た試合で活躍した選手です。試合で観てもいない選手を評価するのは危険なので、行いません。他には、線よりも点での活躍や印象度を重視。
要するに独断と偏見によって選ばれるものになります。線よりも点での活躍だ!とっても、1試合の活躍から選ばれることはないでしょう。
GK:早川友基
生年月日:1999年3月3日(26歳)
所属クラブ:鹿島アントラーズ
リーグ戦成績:38試合31失点
ブラジル代表GKエデルソン、アリソンの登場により、ゴールキーパーにもロングボールやビルドアップの起点として求められるようになりました。特にマンチェスター・シティでエデルソンの超ロングキックからセルヒオ・アグエロがゴールを決めた場面は、全世界に大きな衝撃を与えました。
2人の存在は、ブラジルワールドカップでドイツ代表GKマヌエル・ノイアーがペナルティーエリアの外で大活躍した以来の革命になったのではないでしょうか。
多くの役割がゴールキーパーに課せられていくなかでも、ゴールキーパーの本分はシュースストップです。理不尽なゴールがあれば、理不尽なシュートストップもあります。
ゴール期待値の高いチームが敗戦をする理由は、リードしている時間が長いからと相手のゴールキーパーが理不尽なプレーを連発したからなのではないでしょうか。
今季の早川友基は、相手の決定機をことごとく防ぐことで鹿島の躍進を支えました。「残念そこはシジクレイ!」は懐かしい標語ですが、「残念そこは早川友基!」の時代もすぐそこかもしれません。
あまりにシュートを止めまくるので、日本代表に選出されるまでになるとは開幕前からは想像できませんでした。

