『森保JAPAN戦術レポート』の著者でもあるらいかーると氏は今季、19本ものJリーグ分析記事をフットボールチャンネルに寄稿した。広くJ1リーグを見続けてきた中で、印象に残った選手から11人+αを選出。シーズンを通したベストイレブンではなく、筆者独自の視点から、気になった選手を選んでいく。(選出・文:らいかーると)[5/8ページ]
——————————
WG:伊藤達哉
生年月日:1997年6月26日(28歳)
所属クラブ:川崎フロンターレ
リーグ戦成績:35試合13得点3アシスト
個人的に海外に長く行っていた選手で、日本に帰国してから大活躍した選手はあまり記憶に残っていません。3年以内で帰ってきた選手は除きます。特にJリーグを経由せずに海外で長く生き残ってきた伊藤達哉がどのような形になるかは懐疑的でした。
しかし、蓋をあけてみれば、得意な左サイドではなく右サイドで懸命にプレーを続けます。8月になると、ゴールを決める機会が増え、そこからは連続ゴールでチームを支えました。
ドリブラーとしての価値は言うまでもなく、ゴールを決めまくる存在にもなれたことで、一気に注目を集める存在へ。ここまで決定力のある選手だとは思っていませんでした。また、海外に行けるんじゃないか?という活躍は、計算通りなのか嬉しい誤算なのか、川崎フロンターレの強化部に聞いてみたいところです。
WG:相馬勇紀
生年月日:1997年2月25日(28歳)
所属クラブ:FC町田ゼルビア
リーグ戦成績:34試合9得点10アシスト
今季のJリーグで反則的なパフォーマンスを続けた選手です。質的優位をまさにプレーで証明する選手でした。日本代表に選ばれている欧州組の選手と比較してもひけをとらない選手だと感じています。なお、セットプレーのキッカーを務められるところも素敵です。
ドリブルからのクロスは日本屈指。縦突破もカットインからのクロスもお手の物。さらに、カットインからのシュートまであるとなると、相手からすれば悪夢です。
内側と外側のレーンを使い分けることもできる器用さもあれば、その気になったらウイングバックで守備までできる献身性を日常から発揮するようになれば、日本代表の席に滑り込むことも現実的なのではないでしょうか。


