明治安田J1リーグは2025シーズンの全日程が終了した。ベストイレブンに輝いた伊藤達哉や田中聡のように、新戦力の活躍が目立つ1年であったが、もちろんすべての選手が順風満帆なシーズンを過ごしたわけではない。今回は、期待を背負って新天地へ渡るも、輝ききれなかった新戦力を紹介する。[1/5ページ]
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FW:ジャーメイン良(じゃーめいん・りょう)
生年月日:1995年4月19日(30歳)
所属クラブ:サンフレッチェ広島
今季リーグ戦成績:36試合4ゴール3アシスト
ジャーメイン良は今季、決定力不足に苦しめられた。
ジュビロ磐田に在籍していた昨季、ジャーメインはJ1の舞台で大きなインパクトを放った。
磐田のエースとしてリーグ戦32試合に出場し、19ゴールを記録。得点ランキング3位(日本人選手1位)に名を連ねた。
残念ながら磐田は18位でJ2降格となってしまったが、この才能を他のJ1クラブが見逃すはずがなかった。
シーズン終了後の2024年12月、サンフレッチェ広島がジャーメインの獲得を発表している。
しかし、紫のユニフォームで得点量産が期待されていたが、今季は昨季のような爆発的な活躍を披露することはできなかった。
ジャーメインは第2節の横浜F・マリノス戦で移籍後初ゴールを記録。新天地で上々の滑り出しとなったが、リーグ戦で次にゴールネットを揺らしたのは第14節のアビスパ福岡戦だ。
最前線で身体を張った献身的なプレーを見せていたが、なかなかフォワードとして数字に残る活躍ができず、批判を受けることになってしまった。
最終的に、今季はリーグ戦36試合で4ゴール3アシストという成績を残した。
データサイト『Sofa Score』によると、同選手はリーグ戦における「ビッグチャンスミス」で17回を記録している。
リーグ戦以外のコンペティションでは、YBCルヴァンカップ決勝の柏レイソル戦でゴールを奪うなど高い決定力を発揮したが、肝心のリーグ戦では厳しい結果に。決定力に悩まされたのは明らかである。
苦しいシーズンとなったが、ジャーメインのフォワードとしての総合力は依然としてリーグ屈指だ。
今季は7月に開催されたEAFF E-1サッカー選手権2025決勝大会(E-1選手権)で、国内組で構成された日本代表に招集され、本大会では5ゴールを挙げた。
来年は「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」が開催される。
特別なシーズンに、ジャーメインは特別な輝きを見せることはできるだろうか。

