2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[2/5ページ]
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9位:V・ファーレン長崎
本拠地:PEACE STADIUM Connected by SoftBank
平均入場者数:1万5,877人
収容可能人数:2万27人
収容率:79.3%
V・ファーレン長崎は、2025シーズンのJ2リーグで1試合平均1万5,877人の動員を記録した。収容人数2万27人の「PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピースタ)」は、79.3%の収容率だった。
2万人超えのスタジアムを本拠地とするJ2クラブとしては最高の収容率である。
2024シーズン終盤に開場したピースタは、2025シーズンも引き続き高い人気を集め、シーズン累計の観客数はJ2トップとなった。
ホーム最終節の水戸ホーリーホック戦では、2万4人の動員で、収容率は99.9%を記録。満員のスタンドの中、長崎は昇格争いのライバルを下し、J1昇格をほぼ確実なものとした。
一方で、第11節いわきFC戦では平日開催の影響もあり、9,572人の動員で収容率は47.8%にとどまるなど、試合日程による差は見られた。
とはいえ、J1昇格による注目度の高まりから、ピースタに足を運びたいと考える観客は今後さらに増えることが予想される。
特に、地理的に遠いクラブとの試合や平日開催で空席が目立ったカードは、今後「比較的チケットが取りやすい」として、新たな観戦層を取り込む機会となる可能性がある。
ピースタがある長崎スタジアムシティは、ホテル、商業施設、オフィスなどを併設した複合施設で、試合日以外でも賑わいを見せている。
新しい観戦スタイルはJ1クラブのファンにとっても気になる存在であり、アウェイサポーターの来場増加も期待できそうだ。
ピースタはJ1の舞台でどれだけの熱気を生み出すか、注目が集まる。

