2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[5/5ページ]
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6位:柏レイソル
本拠地:三協フロンテア柏スタジアム
平均入場者数:1万3,017人
収容可能人数:1万5,109人
収容率:86.2%
2025シーズンのJリーグで、スタジアムの収容率が6番目に高かったのは柏レイソルだった。
1万5,109人収容の「三協フロンテア柏スタジアム」では、1試合平均1万3,017人を動員し、収容率は86.2%を記録した。
このスタジアムは、J1クラブのホームスタジアムの中で最も小さい。そのため収容率が高くなりやすい面はあるが、それを差し引いても2025シーズンは例年以上の熱気に包まれていた。
2024シーズンの平均観客数は直近10年間で最多の1万2,070人だったが、今シーズンはさらに動員数を伸ばした。
2023、2024シーズンは残留争いに飲み込まれながらギリギリで降格を逃れた柏だったが、2025シーズンは最後まで優勝を争った。
最終的には鹿島アントラーズに及ばず2位で終えたものの、ホームでは12勝5分け2敗と圧巻の成績を残した。
収容率が80%を下回ったのは第3節セレッソ大阪戦(59.2%)などわずか3試合のみで、それ以外はほぼ満員だった。多くの試合でチケットは完売となり、スタジアムは連日大盛況となった。
成績以外にも動員を増やした要素はある。
クラブは開幕に向けてスタジアムをリニューアル。SS席の座席を刷新し、グルメやグッズ販売エリアも拡充した。毎試合のようにイベントも開催され、観戦以外の楽しみを提供する取り組みが、リピーターの増加につながった。
国立競技場で開催されたJリーグYBCルヴァンカップ決勝のチケット販売で柏側の応援席がすぐに完売したことをみても、スタジアムの規模がより大きければ、さらに多くの観客を呼び込めた可能性は高い。
それでも、ゴール裏「柏熱地帯」を中心とした熱狂的な雰囲気は、コンパクトなスタジアムならではの迫力を生み、チームの快進撃を後押しする力となった。
【著者プロフィール:編集部】
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