2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。［1/5ページ］

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5位：いわきFC

本拠地：ハワイアンズスタジアムいわき
平均入場者数：4,372人
収容可能人数：5,066人
収容率：86.30％

　2025シーズンのJリーグで、スタジアムの収容率が5番目に高かったのはJ2のいわきFCだった。

　5,066人を収容できる「ハワイアンズスタジアムいわき（ハワスタ）」では、1試合平均4,372人を動員し、連日スタジアムは活気に満ちていた。

　いわきがこのランキング上位に入った大きな要因のひとつは、スタジアムの規模にある。

　ハワスタはトップ20の中で最も小さく、J2全体でも最少規模。そのため、総観客数は同カテゴリーで最下位だったが、それでも収容率は非常に高かった。

　Jリーグでは、収容率80％以上の試合を「満員」と定義している。いわきはこの基準を下回ったのがわずか5試合で、全体としてはリーグ屈指の満員率を記録した。

　翻って、現在の課題も「人気」ではなく「スタジアムのキャパシティ」にある。

　現在、いわきはJ1ライセンスを例外的に取得しており、その条件として新スタジアムの整備計画を提出済みだ。新スタジアムは2031年の開場を目指してプロジェクトが進行中である。

　今後もハワスタの熱気が継続すれば、より多くの観客を受け入れられる新本拠地への期待は一層高まるだろう。地域に根ざしたクラブの発展が、スタジアムの進化とともに歩みを進めている。

　いわきはシーズン序盤に出遅れたが、その後巻き返して9位でシーズンを終えた。

　J1昇格を狙えるような成績を残せばさらに熱が高まることが予想されるだけに、やはりピッチでの結果が重要な意味を持つだろう。