FIFA
過去10年間で最もFIFAランキングを上げたのは?【写真:Getty Images】
FIFAランキングは、その国の実力を評価する一つの基準となっている。FIFAワールドカップ(W杯)のポット分けなどにも影響してくるだけに、順位の入れ替わりは気になるところだ。そこで今回は、過去10年間のFIFAランキングに着目。その期間に最も順位を高めた国をランキング形式で紹介する。※2015年12月時点と2025年12月時点のFIFAランキングを比較[3/5ページ]
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8位:インドネシア代表

インドネシアの国旗【写真:Getty Images】
10年前のFIFAランキング:179位
現在のFIFAランキング:122位
上げた順位:57位
FIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選で、サッカー日本代表と同グループに所属したインドネシア代表が、8位にランクインした。
オーストラリア代表、サウジアラビア代表らも属するW杯26アジア最終予選・グループCで戦うことになったインドネシアは、一度はサウジアラビアに勝利するも、日本に2敗するなどして、3勝3分4敗で4次予選へ。
しかし、同予選でサウジアラビアとイラク代表に敗れ、5次予選への進出は叶わず。W杯行きの切符を掴むことができなかった。
いまやアジアの曲者になりつつあるインドネシアだが、2015年5月には、政府が国内リーグに介入したことが問題視され、FIFAから資格停止処分を科されたことで、国際大会への参加が制限されていた。
それにともなって、FIFAランキングも大幅に減少し、2016年の8月には191位を記録した。
その1年後に資格停止処分が解除されたが、W杯22アジア2次予選では1勝もできずに終わるなど、FIFAランキングの回復は叶わなかった。
しかし、その後のインドネシアの成長ぶりは、凄まじいものがある。たった4年で、122位まで順位を上げたのだ。
FIFAからの制限を受けていた国が、ここまで順位を上げたのは、極めて稀なケースだ。しっかりと成長した証でもある。
彼らが国際舞台で結果を残せるようになったのには、明確な理由がある。
かつてオランダの植民地だったインドネシアは、同国にルーツを持つオランダ人選手を大量に代表チームへ招集している。いわゆる“帰化選手”の存在が、代表チームのレベルアップにつながっているのだ。
W杯26アジア最終予選で日本代表と対戦した際も、帰化選手の存在が大きなトピックになっていた。今後もこの流れが止まる気配はなく、むしろ加速していくかもしれない。