
J1昇格プレーオフで順位を覆したチーム5選【写真:Getty Images】
明治安田J1昇格プレーオフ2025の全日程が終了し、ジェフユナイテッド千葉が17年ぶりのJ1昇格をつかみ取った。今回はリーグ戦の順位通り、上位3チームがJ2に別れを告げることになったが、過去のプレーオフでは様々なドラマが起きていた。今回は、リーグ戦の順位を覆す「下剋上」を果たしたクラブを紹介しよう。[1/5ページ]
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ファジアーノ岡山(2024年)

2024シーズンにJ1へ昇格したファジアーノ岡山【写真:Getty Images】
2024リーグ戦成績:17勝14分7敗(5位)
J1昇格プレーオフ準決勝:VSモンテディオ山形(3-0)
J1昇格プレーオフ決勝:VSベガルタ仙台(2-0)
ファジアーノ岡山は、クラブ史上初のJ1行きを昇格プレーオフで決めた。
2009年にJFLからJ2に昇格した岡山は、それからJ3に降格することなく、リーグ中位を維持してきた。
しかし、何度か訪れた昇格プレーオフ圏内に食い込むチャンスを逃し続けており、ひとつ上のステージへ進出するためには、何か大きなきっかけが必要だった。
2022年に岡山の監督に就任した木山隆之は、その大きなきっかけとなった。
堅守速攻を持ち味に、柳育崇やルカオなど現在もクラブで活躍する選手を獲得し、チームの土台づくりに着手していった。
その結果、同年にチームは初の昇格プレーオフに進出。敗れてはしまったものの、確かな成長を感じさせる1年となった。
そして2024年、歓喜のときが訪れる。
守護神にスベンド・ブローダーセン、守備陣の核に田上大地と新加入選手を据え臨んだシーズンは、開幕6戦5勝1分とスタートダッシュに成功。
その後も昇格争いから脱落することなくシーズンを戦い抜き、リーグ5位でJ1昇格プレーオフ圏内に滑り込むことに成功した。
プレーオフ準決勝のモンテディオ山形戦では、本山遥、岩渕弘人が前半に2得点を沈め勝負あり。
J1昇格を懸け、ホームスタジアムで行われた決勝のベガルタ仙台との一戦でも、前半に末吉塁がペナルティエリアギリギリから美しいコントロールショットを沈め先制に成功すると、後半には本山遥の2試合連続弾で突き放し、試合を決定づけている。
試合終了時には、JFE晴れの国スタジアムに歓喜の声が満ちた。15年の時を経て、岡山はJ1の舞台に足を踏み入れている。