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ものすごいドラマ! J1昇格プレーオフで下剋上果たしたクラブ5選。リーグ戦の順位を見事に覆したのは?


J1昇格プレーオフで順位を覆したチーム5選【写真:Getty Images】



 明治安田J1昇格プレーオフ2025の全日程が終了し、ジェフユナイテッド千葉が17年ぶりのJ1昇格をつかみ取った。今回はリーグ戦の順位通り、上位3チームがJ2に別れを告げることになったが、過去のプレーオフでは様々なドラマが起きていた。今回は、リーグ戦の順位を覆す「下剋上」を果たしたクラブを紹介しよう。[3/5ページ]
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モンテディオ山形(2014年)


2014年のJ1昇格プレーオフを制したモンテディオ山形【写真:Getty Images】

2014リーグ戦成績:18勝10分14敗(6位)
J1昇格プレーオフ準決勝:VSジュビロ磐田(2-1)
J1昇格プレーオフ決勝:VSジェフユナイテッド千葉(1-0)



 2014年に起きたモンテディオ山形のJ1昇格劇は、まさにミラクルとしかいえないものだった。

 2009年にクラブ史上初のJ1昇格を果たした山形は、その後3シーズンを国内最高峰の舞台で戦ったものの、トップハーフに入ることは無かった。

 2011年にはけが人続出の影響による守備の崩壊が尾を引き、無念のJ2降格を喫している。

 奥野僚右を新指揮官に据え、1からのスタートを切った同クラブだが、2012シーズンは最終盤戦に失速。リーグトップクラスの攻撃力を誇った翌シーズンは、失点数リーグワースト4位と守備が崩壊し、どちらもリーグ10位に終わった。

 一刻も早くJ1復帰を果たした山形にとって、歯がゆい時期だったのは間違いない。

 そして迎えた2014年、新たに石崎信弘が監督を務めた同シーズンは、上位勢に食い込むことが出来ないままシーズン中盤に突入しようとしていた。

 それでも、システムを4バックから3バックに変更したことでチームの調子が向上。とくに、攻撃で違いを見せていたディエゴをトップの位置で起用できたことで、ロングボールを前線に送り込む戦術が機能し、後半戦で一気に巻き返すことに成功している。

 この強さはリーグ戦だけにとどまらず、天皇杯でも発揮。クラブ史上初の決勝進出を果たした。

 決勝ではガンバ大阪に敗れてしまったものの、チームの熟成度は確実に高まっていたといえるだろう。

 リーグ戦では第37節にしてようやく6位に浮上。そのままの順位でフィニッシュし、昇格プレーオフは1番下からのスタートとなった。

 プレーオフ準決勝の相手はリーグ3位のジュビロ磐田。この試合で奇跡が起こる。

 1-1で迎えた後半アディショナルタイム、勝利以外にJ1への道が残されていない山形は、コーナーキックの場面でGK山岸範宏を前線に送り込むパワープレーを敢行。

 その山岸がヘディング弾で劇的な勝ち越しを演出し、山形は奇跡の決勝進出を果たしたのである。

 山形は磐田戦の勢いそのままに、決勝のジェフユナイテッド千葉戦を1-0で勝利。下剋上で4年ぶりのJ1復帰を果たした。



 試合終了のホイッスルが鳴るまで勝負は分からない。

 そんなサッカーの面白さと怖さを実感するようなプレーオフだったといえるだろう。

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