現在フリーの元Jリーグ外国人監督5人【写真:Getty Images】
明治安田Jリーグの全日程が終了した今、すでに移籍市場の動きが来季の戦いに向けて活発だ。指揮官交代も珍しくない。なかでも、日本の環境を理解し、結果を残してきた外国人監督は貴重な選択肢と言えるだろう。そこで今回は現在、Jリーグ経験を持ちながら無所属となっている外国人指揮官を紹介する。※情報は12月16日時点[4/5ページ]
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ファビオ・ペッキア

アビスパ福岡時代のファビオ・ペッキア【写真:Getty Images】
生年月日:1973年8月24日(52歳)
国籍:イタリア
最終指導:パルマ(イタリア)
Jリーグ監督歴:アビスパ福岡
短い期間ではあったが、ファビオ・ペッキアにもJクラブの監督経験がある。
52歳のペッキアは現役時代、ナポリやユヴェントス、ボローニャなど母国のクラブで活躍。2009年にスパイクを脱ぐと、2011年に当時セリエBのグッビオで監督デビューを果たした。
その後、ラファエル・ベニテスのアシスタントコーチとしてナポリやレアル・マドリード、ニューカッスル・ユナイテッドといったトップクラブで経験を積んだ。
そして、エラス・ヴェローナの監督を経て、2019シーズンにアビスパ福岡の指揮官に就任した。
福岡では、開幕4試合を0勝1分け3敗で消化し、スタートダッシュに失敗。その後は徐々に持ち直しつつあったが、6月に突如として監督を退任することが発表された。
クラブ公式サイトのリリースによると、退任の理由は家庭の事情となっている。
アビスパ史上初のイタリア人監督として「主導権を持った組織的且つ攻撃的なサッカー」の表現に向けてトレーニングと試合を重ねてきたものの、指揮官の申し出を受けて退任に至ったとの説明がなされた。
Jリーグで指揮を執った期間はわずか半年間だったが、これでペッキアと日本サッカーの繋がりが途絶えたわけではない。
退任後、同氏はユヴェントスU-23の監督に就任。福岡時代に指導した三國ケネディエブスを練習に招くなど、教え子との関係は続いた。
また、クレモネーゼの監督を経て就任したパルマでは、サッカー日本代表GK鈴木彩艶と共闘している。
Jリーグで指揮を執った経験が彼の日本人選手に対する評価に影響を及ぼしたかもしれない。
そんなペッキアだが、今年2月に成績不振のため、パルマの監督を解任されている。
現在は再びフリーの立場となっており、再来日の可能性を含め、その動向を注視するファンも少なくないはずだ。