
J1、ラスト10戦で最強だったチーム【写真:Getty Images】
2025年のJ1リーグ全日程が終了し、鹿島アントラーズが9年ぶりの王座に返り咲いて幕を下ろした。順位を大きく左右する終盤戦で、最も力を発揮したのはどのクラブだったのか。今回は、ラスト10試合で好成績を残したクラブをランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
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3位:FC東京

ラスト10戦で強さを発揮したFC東京【写真:Getty Images】
2025リーグ戦順位:11位
ラスト10試合の成績:5勝4分1敗
ラスト10試合の総得失点数:11得点6失点
終盤にようやくチーム状態が上向いたのがFC東京だ。ラスト10試合は5勝4分1敗と勝ち越し、苦しいシーズンの中でも改善の兆しをしっかり示した。
松橋力蔵新監督を迎えて上位進出を狙った今季だったが、前半戦は思うように勝ち点を積めず、一時は降格の可能性すら懸念された。
しかし、第29節の東京ヴェルディとの因縁のダービーマッチを1-0で制すと、続く第30節の川崎フロンターレとの多摩川クラシコでも1-0で勝利。
これを機にFC東京は一気に勢いづき、第31節のアビスパ福岡戦も1-0とウノゼロで3連勝を達成した。
その後は再び得点力不足に苦しみ、ドローが増える展開となったものの、終盤で確実に積み上げた勝ち点が効き、最終的には11位まで順位を押し上げることに成功した。
終盤にチーム成績が安定した理由の一つは守備陣の安定だろう。
5月中旬に5年ぶりの古巣復帰を果たした室屋成、6月上旬に加入したセンターバックのアレクサンダー・ショルツ、そして現役韓国代表GKキム・スンギュ。
この実力者たちが最終ラインに抜群の安定感をもたらし、ラスト10試合ではわずか6失点という堅守を実現した。
最少得点でも勝ち切れる守備が構築されたことで、チームはようやく本来の競争力を取り戻した。
松橋監督体制2年目となる来季は、終盤で見せた勢いをいかに開幕から発揮できるかがカギとなる。
改善の手応えを確かな伸びしろに変えられるか、重要なシーズンを迎えることになりそうだ。