2025シーズンのJリーグは全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[2/5ページ]
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19位:FC町田ゼルビア
本拠地:町田GIONスタジアム
平均入場者数:1万303人
収容可能人数:1万5,320人
収容率:67.3%
FC町田ゼルビアは、2025シーズンにJ1リーグの17試合を本拠地の「町田GIONスタジアム」で戦い、平均1万303人を動員した。収容人数1万5,320人に対し、収容率は67.3%だった。
町田は2024シーズンにJ1初挑戦ながら優勝争いを演じ、2025シーズンも上位に食い込むなど、強豪クラブとしての地位を確立しつつある。
しかし、観客動員の面では伸びしろが残されている。
町田は今シーズンのJ1で2試合を国立競技場で開催し、いずれも4万人超の大入りだった。だが、町田GIONスタジアムは空席が目立つこともある。
第21節・鹿島アントラーズ戦では1万3,828人を動員し、収容率90.3%を記録したものの、80%を超えた試合はこの試合を含めて4試合のみだった。
J1のクラブで、収容人数が1万5,000人台のスタジアムを本拠地としているクラブは4つ。その中で最も観客が少なかった横浜FCでも80%超えが4試合あることを考えると、優勝を争った上位クラブとしては物足りない印象を受ける。
アクセス面の課題も、動員に影響を与えている。
町田GIONスタジアムは首都・東京に所在するにもかかわらず、鉄道・バスのアクセスが不便で、気軽に訪れるのは難しい。
第3節・東京ヴェルディ戦は6,825人の動員にとどまるなど、収容率40%台の試合が3試合あり、空席が多い試合もあった。
J1参入2年目の若いクラブとして見れば、動員状況は一定の評価に値するが、首都圏のJ1クラブ、かつ成績上位という立場からすれば、スタジアムの熱量にはさらなる向上が求められる。

