
Jリーグ、もう一つのベストイレブン【写真:Getty Images】
2025Jリーグアウォーズが11日に行われ、今季のベストイレブンが発表された。栄えある賞に輝いた選手たちがいる一方で、今季のJ1リーグでは、それに匹敵するほど印象的な活躍を披露した選手も数多く存在する。今回は、ベストイレブンに選出されなかった選手の中から、もう一つの「ベストイレブン」をピックアップ。受賞には届かなかったものの、確かな実力と存在感を示した11人を紹介する。[3/7ページ]
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SB:小池龍太(こいけ・りゅうた)

鹿島アントラーズのSB小池龍太【写真:Getty Images】
生年月日:1995年8月29日
所属クラブ:鹿島アントラーズ
2025年リーグ戦成績:30試合1得点3アシスト
小池龍太の存在は、今季のJ1リーグ得点王&ベストイレブンに選ばれたFWレオ・セアラに引けを取らないほど、鹿島アントラーズにとってもJ1クラブにとっても“衝撃的”だった。
リーグ戦開幕前に横浜F・マリノスから完全移籍で鹿島にやって来た小池は開幕戦、昨季右SBながら9得点を奪い、ベストイレブンにも輝いたDF濃野公人を押しのけて、先発出場を果たす。
加入後1試合目のリーグ戦にも関わらず、何年も前から鹿島にいるようなプレーぶりを見せた。
そんな小池は、監督からの信頼も厚く、状況に応じて様々なポジションをこなした。
1つは、小池が右SHに入り、右SBの濃野と縦関係になる配置。もう1つが、左SBとして小池が出場し、濃野が右SBを務める布陣だ。
特に、前者のパターンは良好な関係を築き、攻守において隙のない状況を作っていた。
攻撃では、本職ではないにも関わらず、1得点4アシストを記録するなど、ハイクオリティな攻撃を披露した。
また、守備ではハイプレスを仕掛ける鹿島にとって、“ここにいて欲しい”と思うようなポジションに立ち、小池1人で相手2人を見るようなシーンを多く作っていた印象だ。
攻守において、適切な位置、適切なタイミングにいることは“達人技”に近いが、あまり目立たないプレーだ。
ただ、相手チームからすると、とても厄介な存在だったに違いない。
今季、鹿島の右サイドを支えた背番号「25」は、今年で30歳とベテランの域に入っている。
その長年の経験と気の利くプレーを活かし、来年も鹿島の“頭脳”として攻守に違いを生み出してくれるだろう。
SB:望月ヘンリー海輝(もちづきへんりーひろき)

FC町田ゼルビアのSB望月ヘンリー海輝【写真:Noriko-NAGANO】
生年月日:2001年9月20日
所属クラブ:FC町田ゼルビア
2025年リーグ戦成績:32試合1得点1アシスト
優秀選手賞に選ばれながらも、惜しくもベストイレブン入りを逃したFC町田ゼルビアの望月ヘンリー海輝だが、プロ2年目となった今季は、確かな成長と飛躍を印象づけるシーズンとなった。
今シーズンは、昨季を上回るリーグ戦32試合に出場。主戦場であるウイングバックに加え、センターバックとしても起用されるなど、チーム事情に応じて複数の役割を担った。
その柔軟性と稼働率の高さは、町田の守備組織を支える重要な要素だったといっても過言ではない。
中でも顕著だったのが、守備面での成長だ。
長身とリーチを活かした空中戦の強さはもとより、対人守備における対応力が大きく向上している。
ドリブルで仕掛けてくる相手に対しても、無理に飛び込むことなく、我慢強く間合いを保ちながら対応し、ピンチを未然に防ぐ場面が数多く見られた。
タイミングを見極めて身体を差し込む守備は、恵まれた体格を最大限に活かしたプレースタイルと言えるだろう。
そのスケールの大きさは、すでに森保一監督の目にも留まり、定期的に日本代表への招集を受けるまでに至っている。
半年後に迫るFIFAワールドカップ(W杯)出場も、決して非現実的な目標ではない。
貴重な大型ウイングバックという希少性を備えた望月は、今後どのような成長曲線を描いていくのか。
プロ2年目で示した進化は、その可能性の序章に過ぎない。