
Jリーグ、もう一つのベストイレブン【写真:Getty Images】
2025Jリーグアウォーズが11日に行われ、今季のベストイレブンが発表された。栄えある賞に輝いた選手たちがいる一方で、今季のJ1リーグでは、それに匹敵するほど印象的な活躍を披露した選手も数多く存在する。今回は、ベストイレブンに選出されなかった選手の中から、もう一つの「ベストイレブン」をピックアップ。受賞には届かなかったものの、確かな実力と存在感を示した11人を紹介する。[6/7ページ]
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FW:鈴木優磨(すずき・ゆうま)

鹿島アントラーズのFW鈴木優磨【写真:Getty Images】
生年月日:1996年4月26日
所属クラブ:鹿島アントラーズ
2025年リーグ戦成績:38試合10得点5アシスト
「2025Jリーグアウォーズ」最大の衝撃と言っても差し支えないのが、鈴木優磨のベストイレブン落選だろう。
リーグ戦全38試合に出場しながら、そのうち37試合ではスタメン起用。攻守に存在感を示しつつ、チームの顔として“常勝軍団”の9年ぶりのJ1制覇に大きく貢献した。
リーグ10得点のうち、重要度の高いゴールも多かった。
たとえば第17節・清水エスパルス戦。チャヴリッチが右サイドからグラウンダー性のクロスを供給すると、ペナルティエリア中央で待っていた40番が右足で合わせてネットを揺らす。
このゴールは開始7分に生まれたものだが、結果的に決勝点に。1点を守り切った鹿島が7連勝を果たした。
第30節・浦和レッズ戦でも彼は決勝点をあげている。西川周作のビルドアップミスを見逃さず、バイタルエリアでボールを拾ってきっちり決め切った。
ポゼッション時にはクロスターゲットやポストプレー、非保持の際にはハイプレスに全力。局面や味方の状況によって動き方を変えられるのが、彼の特長だ。
そして、決勝点ではないが、極めて重要な得点は第35節に生まれている。
鹿島が首位で敵地に乗り込んだ京都サンガF.C.戦。3位のチームに前半の段階で先制を許すと、後半もこじ開けられず時間が過ぎてゆく。ラストワンプレーで1-1の同点に持ち込んだのが、鈴木優磨だった。
松村優太のクロスボールに、ファーサイドで倒れ込みながら右足を当ててゴールに押し込んだ。試合前の勝ち点は鹿島が「66」、京都が「62」。見本のような6ポイントマッチに、値千金の一撃を決めてみせた。
「あのプレーがなかったら…」と振り返りたくなるような局面は今季の鹿島に何度も見られたが、京都戦の鈴木優磨のゴールはまさに2025年のハイライトと言えるだろう。
Jリーグのベストイレブンには鹿島から早川友基と植田直通、レオ・セアラが選ばれているが、40番の活躍と存在は間違いなく彼らに匹敵していた。
FW:ラファエル・ハットン

セレッソ大阪のFWラファエル・ハットン【写真:Getty Images】
生年月日:1995年11月30日
所属クラブ:セレッソ大阪
2025年リーグ戦成績:36試合18得点3アシスト
今季のJリーグで、レオ・セアラやラファエル・エリアスと並び、大きなインパクトを残したストライカーといえば、セレッソ大阪のラファエル・ハットンだ。
加入1年目にしてリーグ2位タイとなる18得点を記録。その得点感覚は、Jリーグの舞台でも十分に通用することを示した。
今季の得点分布に目を向けると、1試合で複数得点を挙げた試合はわずか2試合にとどまっている。
いわゆる“固め取り”ではなく、毎試合のようにゴールを積み重ねていく継続性こそが、ハットンの最大の評価ポイントだ。
常に相手守備陣に脅威を与え続ける存在だったと言えるだろう。
さらに特筆すべきは、18得点のうちPKによるゴールがわずか「1」という点だ。
大半が流れの中から奪った得点であり、ポジショニング、動き出し、そして決定力を兼ね備えた万能型のストライカーであることを証明している。
期限付き移籍という立場ながら、大車輪の活躍でチームの得点源として機能したハットン。その去就には、シーズン終盤にかけて大きな注目が集まっていた。
しかし12日、交渉がまとまらず、期限付き移籍期間の満了により退団することがクラブから発表された。
2度目のJリーグ挑戦でセンセーショナルな活躍を見せたハットンは、来季どのクラブでその得点感覚を発揮することになるのか。今後の動向から目が離せない。