
J1昇格に貢献したジェフユナイテッド千葉の新戦力【写真:Getty Images】
オリジナル10の一角であるジェフユナイテッド千葉が、明治安田J1昇格プレーオフ2025を制し、実に17年ぶりのJ1昇格を果たした。彼らの悲願達成の要因に、新戦力の活躍があったことは言うまでもない。その中で、最も輝いていたのは誰なのか。ランキング形式で紹介する。(データは『Sofa Score』参照)[3/5ページ]
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3位:鳥海晃司(とりうみ・こうじ)

ジェフユナイテッド千葉に復帰した鳥海晃司【写真:Getty Images】
生年月日:1995年5月9日
所属元クラブ:セレッソ大阪
2025リーグ戦成績:30試合2ゴール0アシスト
5シーズンぶりにジェフユナイテッド千葉へと帰ってきた鳥海晃司は、期待されていた役割をしっかりと果たした。
千葉の下部組織で10代を過ごした鳥海は、明治大学を経由したのち同クラブへと加入する。
プロ1年目の2018シーズンからJ2リーグで24試合に出場するなどコンスタントにピッチに立ち、すぐにチームの戦力として台頭。2020シーズンに自己最多となる同31試合に出場し、J2でも屈指のCBに成長していった。
その能力が評価され、翌シーズンからJ1のセレッソ大阪に移籍している。
1年目こそ膝の怪我などで出場機会がなかったものの、2022シーズンからは主力として活躍。
2023、2024シーズンはどちらもリーグ戦30試合に出場し、J1の舞台でも多くの経験を積んだ。
そんな鳥海は今季から千葉に復帰。J1で出場機会を得ていた選手がJ2クラブに移籍するのは異例とも言え、このニュースは多くのJリーグファンを驚かせた。
古巣を救うべく覚悟の復帰を決めた鳥海は、開幕戦から試合に出場し続け、右CBのレギュラーとして定着。最終ラインの統率役として、千葉の安定感のある守備を支え続けた。
鳥海の真骨頂は、ボールポゼッション時にある。両足でボールを扱い、中盤の選手に引けを取らないキープ能力で、安定したビルドアップを行うことができる。
そのうえ守備でも対人の対応に優れ、出足の鋭いタックルで瞬時にボールを奪い取る。
シーズン終盤こそ怪我の影響からかベンチスタートの試合も増えたが、ベンチ外になることはなかった。
セレッソにとどまることなく、古巣のJ1昇格に心血を注いだ鳥海の覚悟は、たとえ試合に出ずともチームの力になっていたはずだ。