
J1昇格に貢献したジェフユナイテッド千葉の新戦力【写真:Getty Images】
オリジナル10の一角であるジェフユナイテッド千葉が、明治安田J1昇格プレーオフ2025を制し、実に17年ぶりのJ1昇格を果たした。彼らの悲願達成の要因に、新戦力の活躍があったことは言うまでもない。その中で、最も輝いていたのは誰なのか。ランキング形式で紹介する。(データは『Sofa Score』参照)[4/5ページ]
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2位:石川大地(いしかわ・だいち)

10ゴールを記録した石川大地【写真:Getty Images】
生年月日:1996年2月22日
所属元クラブ:ロアッソ熊本
2025リーグ戦成績:29試合10ゴール2アシスト
石川大地は大エースが抜けた穴を感じさせない圧巻の活躍を見せた。
2018年2月に桐蔭横浜大学からFC岐阜(当時J2リーグ)へと加入した石川は、同クラブや2019年に期限付き移籍したアスルクラロ沼津で経験を積んだ。
そんな石川の才能が開花したのは、2021年に加入したガイナーレ鳥取時代だ。
加入2年目の2022シーズン、同選手はJ3で15得点をマーク。チーム最多のゴールを挙げ、J2を戦うロアッソ熊本へのステップアップを実現させている。
熊本加入1年目、石川は開幕からハイペースにゴールへ絡んでいた。ところが、突如試練が訪れる。シーズン途中に右膝前十字靭帯損傷の大怪我を負ってしまったのだ。
その翌年も左ハムストリングの負傷で出遅れるなど、怪我に苦しむことが多くなった。
それでも、試合に出場した際の能力は本物で、2024シーズンはリーグ戦10ゴールを記録している。
ジェフユナイテッド千葉は、こうして結果を残してきた石川の獲得に乗り出した。
2024シーズンにJ2得点王に輝いた小森飛絢の海外移籍が決定的であったため、フォワードの獲得が急務だった。
石川はこの期待に応え、ぽっかりと開いたストライカーの穴をすぐに埋めた。
攻撃のファシリテート役としてこれ以上ない存在だ。最前線から少し降りて、広い視野を活かしてボールを左右に散らし、チャンスを拡大する。
もちろんフィニッシャーとしても十分な能力を持ち合わせ、個人としては2年連続でリーグ戦10ゴールに乗せた。
純粋なストライカーである小森とは少し違い、石川は10番にも9番にもなれる万能フォワードだ。
独特なプレースタイルで千葉の攻撃を促進した同選手は、千葉を17シーズンぶりのJ1昇格の原動力となっている。