
J1、前半戦と後半戦の勝ち点差ワーストチーム【写真:Getty Images】
2025年のJリーグ全日程が終了した。J1の舞台では、シーズンを通して安定した戦いを見せたチームがある一方で、前半戦に勝ち点を積み上げながらも、後半戦で大きく失速したクラブも存在する。今回は、前半戦と後半戦における勝ち点差が大きかったチームをランキング形式で紹介する。[4/5ページ]
——————————
2位:アルビレックス新潟

前半戦と後半戦の勝ち点差ワースト2位のアルビレックス新潟【写真:Getty Images】
2025リーグ戦順位:20位
リーグ前半戦の勝ち点:16
リーグ後半戦の勝ち点:8
勝ち点差:-8
シーズン前半戦の半分しか勝ち点を積み上げられなかったのは、最下位でJ2降格となったアルビレックス新潟だ。
数字が示す通り、今季の新潟は最後まで浮上のきっかけを見い出せないまま、厳しい時間を過ごすこととなった。
開幕直後から不振が続き、シーズン初勝利を挙げたのは第9節のヴィッセル神戸戦。序盤8試合未勝利という苦しいスタートが、チームに重くのしかかった。
こうした状況を受け、クラブは6月中旬に樹森大介監督を解任する決断を下したが、この人事は流れを好転させるどころか、結果的には迷走を加速させる形となっている。
樹森監督の在任期間に辛うじて挙げた4勝以降、シーズン終了まで白星を積み重ねることができなかったという事実は、多くの関係者にとっても想定外だったはずだ。
後任として指揮を執った入江徹監督は、極めて厳しい状況での就任だったとはいえ、1勝も挙げられなかった点は重く受け止めざるを得ない。
明確な再建プランが見えないまま時間だけが過ぎ、現場は混乱を深めていった。
また、スタッツを見ても苦境は一目瞭然だ。
得点数はリーグワースト3位タイの「27」、失点数はリーグワースト2位の「50」。攻撃でも守備でも機能不全に陥り、チームとして噛み合わない状態が続いていた。
さらに夏の移籍期間には主力選手が相次いでチームを離れ、後半戦は一体感を保つことすら難しくなった。
結果として今季の新潟は、1年を通して悪化の一途をたどったシーズンとして記憶されることになるだろう。
再びJ1の舞台へ戻るためには、目先の修正ではなく、クラブ全体の方向性を見直す抜本的な改革が求められる。