Jリーグでは毎年、多くの助っ人外国人選手がプレーしている。だが、期待の大きさとは裏腹に、怪我や戦術的不適合、チーム事情などが重なり、本来の力を発揮できないままシーズンを終えるケースも少なくない。今回は今季のJリーグにおいて、期待外れのパフォーマンスに終わった外国人選手を紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は12月23日時点。[5/5ページ]
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FW:キャスパー・ユンカー
生年月日:1994年3月5日(31歳)
所属クラブ:名古屋グランパス
2025リーグ戦成績:16試合1ゴール0アシスト
キャスパー・ユンカーは今季限りで名古屋グランパスを退団することを発表した。
31歳のユンカーは母国デンマークのクラブを渡り歩き、2021年に浦和レッズに加入。以降、Jリーグを代表するストライカーとしてその名を轟かせてきた。
現在所属する名古屋の一員になったのは2023年のことだ。期限付き移籍という形で名古屋に加入すると、初年度からリーグ戦33試合に出場し16ゴールと大きなインパクトを残した。
この活躍を評価し、名古屋はユンカーを完全移籍で獲得。しかし、加入2年目以降は怪我に悩まされる時期が続いた。
昨季はシーズン序盤に「右膝内側半月板損傷」、中盤にも「右ハムストリング肉離れ」によって戦列離脱を余儀なくされた。
不運なことに、怪我は今季もつきまとう。
ユンカーはシーズン開幕を控えた2月4日のトレーニング中に負傷し、クラブは同月5日に「ふくらはぎ肉離れ」と診断されたことを発表。これにより、序盤戦は欠場となった。
その後、第9節の湘南ベルマーレ戦で今季初出場を果たしたが、コンスタントに出場することは叶わなかった。
今季は昨季よりも少ないリーグ戦16試合出場で1ゴールという成績で終了。攻撃陣の得点力不足に悩んだチームを救うことはできなかった。
結果論ではあるが、期限付き移籍で加入した2023シーズンがユンカーにとって名古屋におけるピークとなった。
怪我やコンディション不良に苦しみながら名古屋を去ることになってしまったのは残念極まりない。
それでも、2024年に行われたJリーグYBCルヴァンカップ決勝のアルビレックス新潟戦ではPK戦のキッカーを務め、タイトル獲得に大きく貢献。功労者であることに疑いはない。
去就は未定だが、コンディションさえ整えばJ1でシーズン二桁得点を狙える存在である。次なる活躍の場に注目だ。
【著者プロフィール:編集部】
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