2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[1/5ページ]
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5位:愛媛FC
本拠地:ニンジニアスタジアム
平均入場者数:4,730人
収容可能人数:2万919人
収容率:22.6%
2025シーズンのJリーグで、スタジアムの収容率が5番目に低かったのは、J2の愛媛FCだった。
2万919人を収容できる「ニンジニアスタジアム(ニンスタ)」は、1試合平均4,730人の動員で、収容率は22.6%である。
ニンスタは、J2で4番目に多くの収容可能人数を誇るスタジアムで、これが収容率の低下を招いた一因だ。
とはいえ、観客動員自体もJ2でワースト2位となっており、根本的な集客力の課題だ。
最多動員は、第4節・FC今治戦で9,352人。同県のライバルとのダービーマッチ「伊予決戦」は、収容率44.7%を記録した。
そのほかでは、第30節・ジェフユナイテッド千葉がイベント開催の追い風もあり、7,045人の動員で収容率は33.7%。第16節・徳島ヴォルティス戦は6,247人で29.9%を記録した。
しかし、第11節から最下位に低迷して降格圏を抜け出せなかった愛媛は、なかなか動員が伸びず。
第14節・いわきFC戦は2,735人の動員にとどまり、収容率は13.1%でシーズンワーストだった。
降格が決まった第36節のV・ファーレン長崎戦では5,239人(25.0%)、ホーム最終戦のロアッソ熊本戦でも6,173人(29.5%)で、最後までスタジアムが熱気に包まれることはなかった。
2026年2月に開幕する明治安田J2・J3百年構想リーグの地域リーグラウンドは、徳島ヴォルティスや高知ユナイテッドSC、カマタマーレ讃岐、FC今治といった四国勢とも同組になった。
地理的に近いクラブとの対戦で、より多くの観客をスタジアムに呼び込みたいところだろう。

