2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[2/5ページ]
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4位:ロアッソ熊本
本拠地:えがお健康スタジアム
平均入場者数:6,715人
収容可能人数:3万275人
収容率:22.2%
ロアッソ熊本は、2025シーズンのJ2リーグで1試合平均6,715人の動員した。収容率22.2%はJ2ワーストの数字である。
熊本の収容率が低迷した一つの要因は、スタジアムの規模にある。
「えがお健康スタジアム」は収容人数3万275人と、J2で3番目に大きい。観客数自体はJ2で12位だったが、広さとのギャップが空席の多さにつながった。
特にシーズン序盤は動員が振るわず、前半戦10試合中7試合が収容率10%台にとどまった。
第15節・愛媛FC戦では3,772人の入場で、12.5%という厳しい数字となっている。
後半戦になると、残留争いの緊張感も影響してか、観客数は上昇傾向になった。
第34節の大分トリニータ戦は、「九州ダービー」としていつも以上に盛り上がっただけでなく、毎年恒例の『Hirataサンクスマッチ』で先着8,000名へのオリジナルホッケーシャツ配布や、アイドルグループ「#ババババンビ」のスペシャルライブが動員を後押しし、1万8,340人を動員。収容率は60.6%に達した。
ただし、えがお健康スタジアムのスタンドが半分以上埋まったのはこの試合のみだった。
最終節のヴァンフォーレ甲府戦は、残留が懸かった大一番で6,829人がスタジアムを訪れた。
引き分けで残留濃厚という状況だったが、残留争いのライバルであるカターレ富山が劇的勝利を収めたことで熊本のJ3降格が決定した。
J2でもスタジアムの規模に対して空席が多かったが、2026年はさらにスタンドがさみしくなるかもしれない。

