2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[2/5ページ]
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9位:ブラウブリッツ秋田
本拠地:ソユースタジアム
平均入場者数:4,953人
収容可能人数:1万8,560人
収容率:26.7%
ブラウブリッツ秋田は、2025シーズンのJ2で1試合平均4,953人を動員した。1万8,560人を収容する「ソユースタジアム(ソユスタ)」の収容率は26.7%だった。
開幕2連勝で好スタートを切った今季の秋田。第5節・北海道コンサドーレ札幌戦では7,795人がスタジアムを訪れ、収容率は42.0%を記録し、ホーム開幕戦を待ちわびていたファンの期待感が表れた。
しかし、その後は空席の目立つ試合が続き、第12節・徳島ヴォルティス戦では観客数2,882人(15.5%)とシーズンワーストを記録した。
他県からのアクセスの不便さもあり、大規模な集客は東北勢との対戦に限られる傾向が見られた。
一方、クラブはJ1ライセンス取得に向けて、本拠地の整備をめぐる議論を県などと継続中。現状では、収容規模の大きいスタジアムの維持費への懸念もある。
そうした中で希望となったのが、第37節・ベガルタ仙台戦だった。
スポンサーの支援により先着8,000人にパーカーをプレゼントする企画などを実施した影響もあるが、クラブ史上最多動員の1万607人超えを目指した結果、予想を上回る1万3,172人が来場し、収容率は71.0%に達した。
こうした成功事例が継続すれば、J1基準を満たす新たなスタジアム整備の機運が一段と高まる可能性もありそうだ。

