
U-22サッカー日本代表の大関友翔【写真:Getty Images】
現在、水戸市で行われている「IBARAKI Next Generation Cup2025」に出場するU-22サッカー日本代表。最年長としてチームを牽引する大関友翔は今季、目まぐるしい1年を過ごした。クラブと代表を行き来する濃密な日々の中で、結果への渇望と責任感を胸に、若き司令塔は次なる壁に挑もうとしている。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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「でもチームでなかなかスタメンで出れない」

川崎フロンターレの大関友翔【写真:Getty Images】
A代表やU-22代表に呼ばれ、U-20W杯を経験したにもかかわらず、クラブでスタメンを取れない状態というのは、本人としても忸怩たる思いがあるはず。
この壁を突破することが、2026年の大関に託された重要命題なのだ。
「2025年はアジアカップから始まってACLだったり、E-1だったり、すごくいろんなものを経験させてもらった。密度の濃い時間を通して成長もさせてもらえました。
でもチームでなかなかスタメンで出れない、チャンスをつかみ取れないという歯がゆさもあった。『自分の価値を示す』という意味では課題が残ったシーズンだったと思います。
来年に向けては、『90分通してできる力』を見せることが大事。そのためにはやっぱりスタメンを取らなきゃいけない。今、U-22にも呼んでいただいている中で、ここでしっかり結果を残して、クラブでも目に見える結果を意識していきたい。今はそう考えています」
賢い大関は自分がやるべきことを強く認識したうえで大岩ジャパンの活動に挑んでいる。
本人が言うように、1月のAFC・U-23選手権で大きなインパクトを残したうえで、川崎で勝負を賭ける必要があるのだ。
2026年は変則シーズンで前半戦の百年構想リーグは昇降格がない分、若手にチャンスが与えられる可能性が高い。
そこで確固たる地位を築ければ、夏以降の彼自身の立ち位置は大きく変わる。
2026年をジャンプアップの1年にすべく、大関は気合を入れて取り組むことが肝要。抜群のセンスを備えた若武者の近未来を興味深く見守っていきたいものである。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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