
ラスト10戦で最強だったJ2クラブ【写真:Getty Images】
2025シーズンの明治安田J2リーグは、歴史上稀に見る大混戦となった。とくに終盤の競争は、非常に見応えがあった。では、ラスト10試合に限定すると、どのクラブが最強だったのか。同試合における勝ち点を計算し、ランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』『Jリーグ公式サイト(J1.LEAGUE STATS)』を参照。勝ち点が並んだ場合は得失点差を優先[1/5ページ]
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5位:ジェフユナイテッド千葉

ジェフユナイテッド千葉の集合写真【写真:Getty Images】
2025リーグ戦順位:3位
ラスト10試合の成績:5勝3分2敗
ラスト10試合の総得失点数:17得点9失点
ラスト10試合の勝ち点:18
今季終盤戦に驚異的な粘り強さを見せたのがジェフユナイテッド千葉だ。
明治安田J1昇格プレーオフ(PO)を勝ち抜いて17年ぶりのJ1復帰を成し遂げたのは記憶に新しいところだが、リーグ戦のラスト10戦で積み上げた勝ち点がなければ、シーズン終了後に見た景色は全く異なるものになっていただろう。
思えば、今季ラスト10戦における千葉の勝負強さは、昨季に味わった屈辱を繰り返すまいという決意に裏打ちされたものだったのかもしれない。
昨季、4位でリーグ戦残り2節を迎えた千葉は、ラスト2戦でまさかの連敗。最終的に7位に終わり、J1昇格の可能性が潰えた。
“オリジナル10”の意地を懸けて、今季も同じ轍を踏むわけにはいかない。選手や現場スタッフの意気込みは相当なものだったことが想像できる。
実際、今季の千葉はまたもJ1昇格を逃しかねない状況に陥った。
5月11日に行われたJ2リーグ第15節のFC今治戦(〇 1-0)を最後に7戦白星を獲得できず、第20~22節にかけては3連敗。シーズン折り返し時点で首位だった順位は、4位まで下降した。
だが、シーズンの最終コーナーとも言えるラスト10戦に入ると、千葉は堅実な守備をベースにして勝ち点を獲得。5勝3分2敗で勝ち点18を積み上げ、3位でJ1昇格POに進出した。
昇格POでも劇的な勝ち上がり方をした千葉は、長きに渡るJ2リーグの呪縛から解き放たれ、2009シーズン以来のJ1返り咲きを果たした。
今季のラスト10戦は、将来的に「あの時期に掴んだ勝ち点がJ1行きのターニングポイントになった」と語り継がれるような価値を秘めている。