ラスト10戦で最強だったJ2クラブ【写真：Getty Images】

　2025シーズンの明治安田J2リーグは、歴史上稀に見る大混戦となった。とくに終盤の競争は、非常に見応えがあった。では、ラスト10試合に限定すると、どのクラブが最強だったのか。同試合における勝ち点を計算し、ランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』『Jリーグ公式サイト（J1.LEAGUE STATS）』を参照。勝ち点が並んだ場合は得失点差を優先［4/5ページ］
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2位：いわきFC

いわきFCの集合写真【写真：Getty Images】

2025リーグ戦順位：9位
ラスト10試合の成績：6勝2分2敗
ラスト10試合の総得失点数：16得点8失点
ラスト10試合の勝ち点：20

　今季終盤戦、いわきFCと対戦したチームは“やりにくさ”を感じていたことだろう。

　シーズンの最終コーナーを回ったところで覚醒したいわきは、明治安田J2リーグのラスト10戦を6勝2分2敗で乗りきり、勝ち点20を獲得。

　東日本大震災直後の2012年に創設されたクラブは、トップハーフの9位でフィニッシュテープを切った。

　いわきにとってのラスト10戦は、北海道コンサドーレ札幌戦（第29節）の5-1大勝で華々しく幕を開けた。

　この時点でリーグ3連勝と加速中だったが、その後もいわきは着実に勝ち点を積み上げた。

　第32～35節にかけては4連勝を記録。選手たちは惜しみなくハードワークをこなし、対戦相手を次々と飲み込んでいった。

　ラスト10戦の勢いを象徴する試合が、11月29日に行われたJ2リーグ最終節のベガルタ仙台戦（〇 1-0）だ。

　勝てば自力で明治安田J1昇格プレーオフ（PO）進出を決められる仙台のイレブンに硬さが見られた一方で、いわきの選手たちは機敏な動きでピッチ上を支配。東北勢対決をウノゼロスコアで制し、仙台を昇格PO圏外に蹴落とした。

　仙台戦で勝ち点3を加えたいわきは、昨季に手にした勝ち点54を超える「56」をゲット。2012年のクラブ創設以降、前年度の成績を下回ったことは一度もない。

　ラスト10戦で素晴らしい戦いを披露したにもかかわらず、田村雄三監督は「本来なら（POに進出して）あと2試合続くチームにしたかったです」と、あくまで今年の現在地に満足していない様子（『Jリーグ公式サイト』より）。

　土壇場で見せた勝負強さは、来季のさらなる躍進の布石となるかもしれない。