2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。［5/5ページ］
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11位：AC長野パルセイロ

本拠地：長野Uスタジアム
平均入場者数：4,373人
収容可能人数：1万5,515人
収容率：28.2％

　2025シーズンのJリーグで、スタジアムの収容率が11番目に低かったのは、J3のAC長野パルセイロだった。

　1万5,515人を収容できる「長野Uスタジアム」では、1試合平均4,373人を動員し、空席が目立つことが多かった。

　チーム成績はJ3で19位と低迷。集客への影響は否めないが、それでも動員数自体はJ3全体で7位となる計8万3,079人を記録しており、決して悪い数字ではない。

　特に第21節・松本山雅FCとの「信州ダービー」では、1万677人を動員。J3全体で1万人を超えた試合は9試合しかなく、そのひとつを長野が実現したのは誇るべき実績だ。

　空席が目立つ一因には、スタジアムの規模もある。長野UはJ3で6番目に大きなスタジアムであり、どうしても観客数とのギャップが印象に残りやすい。

　J3全体の1試合平均観客数が3,760人であることを考えれば、長野の平均4,373人は平均を上回る水準。前年の4,158人からも増加しており、数字としては堅調だ。

　とはいえ、成績面で盛り上がりに欠けたことは間違いない。最下位のアスルクラロ沼津との勝ち点差がある中での残留争いで、シーズンを通してスタジアムの熱気が盛り上がりに欠けたのも事実。観戦の「緊張感」や「期待感」が少なかった分、スタンドの雰囲気にも影響を与えたと言える。

　キャパシティに余裕があるだけに、2026年は成績でファンを引きつけ、より多くのファンで長野Uを埋めたい。

【著者プロフィール：編集部】
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