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「競争がないと僕は成長できない」。近藤友喜がコンサドーレから横浜F・マリノス移籍を決めた理由。「自分にしかない特徴を」【コラム】

シリーズ:コラム text by 竹中愛美 photo by Getty Images,Editor
横浜F・マリノス 新体制発表会に臨む近藤友喜

北海道コンサドーレ札幌から横浜F・マリノスに完全移籍加入した近藤友喜【写真:編集部】



 横浜F・マリノスは1月10日、新シーズンに向けて始動した。北海道コンサドーレ札幌から完全移籍加入することになったMF近藤友喜は、同日に横浜市内で行われた新体制発表会に臨み、決意を新たにしている。(取材・文:竹中愛美)[1/2ページ]

近藤友喜が横浜F・マリノスからオファーを受けたときのことを振り返る

北海道コンサドーレ札幌 近藤友喜

北海道コンサドーレ札幌時代の近藤友喜【写真:Getty Images】

 2シーズンとはいえ、赤黒のユニフォームに見慣れていたからか、青のユニフォームを身にまとって、横浜F・マリノスの新体制発表会に参加している近藤友喜の姿は新鮮だった。

 発表会前に行われた今年初の練習では、初日ということに加え、「本当に人見知りなので話しかけてもらいたいです」と本人が言うように積極的なタイプではないことからも、表情はやや硬めだったが、全体練習後には新加入の井上太聖とキックの感触を確かめるようにパスを繰り返していた。

「このチームの一員になったんだなっていう、実感が今日で湧きました」

 チーム新体制の日を終えて近藤はこう感想を口にした。

 近藤は今年でプロ4年目の24歳。生まれは愛知県で、小学4年生のときに名古屋グランパスのアカデミーに入り、中学進学後もジュニアユースに進むが、ユースには昇格できず、群馬県の強豪・前橋育英高校へ進学する。



 卒業後は日本大学でチームを牽引し、大学3年の春に横浜FCへの加入内定を掴み取ると、特別指定選手時代も合わせて3年間プレーした。

 2024年に北海道コンサドーレ札幌に加入すると、昨季はリーグ戦でキャリアハイの32試合に出場し、5ゴール5アシストをマークするが、目標としていた1年でのJ1復帰は叶わなかった。

 マリノスからオファーを受けたときは「本当にびっくりしたのがまず1番だったんですけど、本当にこのエンブレムを背負ってプレーできるところにすごくワクワクしました」という。

 チームの昇降格によって、残留するのか、個人昇格を果たすのか、一選手として悩みは尽きなかっただろう。

 今回のマリノス移籍の1番の決め手を近藤はこう語る。

「自分がもう一段階上のレベルの選手になるためには…」近藤友喜が横浜F・マリノス移籍を決断したワケ

横浜F・マリノス 近藤友基

横浜F・マリノス今年初の練習に参加する近藤友喜【写真:編集部】

「強化部の方や監督と話した中ですごく自分を評価してもらっているところも感じましたし、横浜FC時代の先輩の武田英二郎さんが強化部にいて、英二郎さん自身も自分が現役にいたらマリノスみたいなチームでサッカーをやりたかったとは言っていました。

 そのぐらい成長できる環境だというところは伝えてもらいましたし、競争はもちろんあると思いますけど、そういう競争がないと僕は成長できないと思っています。札幌にいれば試合には出れたかもしれないですけど、自分がもう一段階上のレベルの選手になるためには、そういう競争を勝ち抜いていかないといけないなと思いました。

 そういう環境に身を置くことで成長できるなと思ったので、簡単に試合に出れるとは思っていないですし、強力な選手がいるので良いところを盗みつつ、自分にしかない特徴を出していければいいかなと思います」

 近藤のこれまでのサッカー人生を表しているかのようだった。



 名古屋のユースに昇格できなかった悔しさ。けがの影響で望んでいたような大学に進学できなかった歯がゆさ。プロ入り後は降格を3度経験するなど、決して順風満帆なサッカーキャリアとは言えないかもしれない。

 競争なくして成長なし。これまで幾度となく味わった挫折をバネにして、成長してきたからこそ、近藤はマリノスで新たなキャリアを築くことにしたのだろう。

 近藤の主戦場は右サイド。スピードを活かしたドリブル突破が持ち味だ。

「縦へのドリブルは本当に小さいときからずっと自分の中でやってきて身についたもの」

横浜F・マリノス始動日にトレーニングに励む近藤友喜

横浜F・マリノスの始動日、トレーニングに励む近藤友喜【写真:編集部】

「ドリブルする上でやっぱり1番大事なのは勇気だと僕は思っているので、常に相手に向かって仕掛けていくところの勇気を忘れずにというのは意識しています」

 アタッカーとして大事な要素を持ち合わせている近藤だが、マリノスの右サイドには昨季途中加入ながらチームトップの5アシストでJ1残留に大きく貢献したジョルディ・クルークスやオナイウ情滋ら強力なライバルがいる。

 それでも、自身の武器である縦への突破をマリノスでも活かしていくつもりだ。



「マリノスのサッカーは僕も小さい頃から見ていますけど、ウイングの選手が攻撃の肝ですし、前田大然選手だったり、仲川(輝人)選手だったり、遠藤渓太選手だったり、去年だったらエウベル選手、ヤン・マテウス選手だったり、あそこでの個の能力のところがチームの勝敗に大きく影響すると思います。

 そこは自分自身、求められていると思うので縦へのドリブルのところは本当に小さいときからずっと自分の中でやってきて身についたものなので、そこは自信を持ってやれればいいかなと思います」

 選んだ背番号は「24」。2022年のJ1制覇の原動力になり、MVPを獲得した岩田智輝をイメージするサポーターも少なくないかもしれないが、近藤の意思としてはそうではないらしい。

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