現役Jリーガー・岡田優希が綴るコラムは4回目を迎えた。契約満了を経験し、一時は現役引退も頭をよぎった岡田は、2シーズンプレーした奈良クラブを離れ、今季から福島ユナイテッドFCでプレーすることに。今回も紆余曲折のキャリアを歩む中で感じたことを、感じたままに綴っていく。(文:岡田優希)[2/2ページ]
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心を蔑ろにしてプレーしてきた限界
忘れてきたというより、目の前にあるはずなのに、見えなく、いや見なくなっていた。
それは心を蔑ろにして、頭で考えて自分に鞭を打って脅して、走らせていたということです。
楽しくても勝てなきゃ意味がない。
結果が全て。
仕事としての評価が対価になる。
そうやってプレーしてきた限界がこれまでの結果です。
でも、サッカーが楽しいからプレーする。
チームで勝ったり、ゴールを決めたりアシストしたり、一つ一つのプレーが楽しいから、プレーする。
だから今年はサッカーをプレーする喜び、味方と協力してゴールを目指し、ゴールを守る楽しみを存分に味わいたい。
原点に立ち返り、これまで積み上げてきたものをさらに進化させたい。
無我夢中で走ったり、シュートを打ったり、ビジョンを描いてプレーしたり、サッカーを楽しみたい。
プロとしてプレーする以上、結果や責任から逃れることはできませんが、それを超えてサッカーを楽しむ。
プロの舞台だからこそ楽しむ。
それが巡り巡って、新たなステージに辿り着けるかもしれない。
ファン・サポーターの皆さんにもっと喜んでもらえるかもしれない。
福島ユナイテッドで新しい景色が視える予感がする
2月7日に明治安田百年構想リーグの開幕を控える福島ユナイテッドFCでの日々は、とても充実しています。
超攻撃的サッカーを繰り広げる福島は、チームとしての「こだわり」がとても強い。
日々技術を追求し上手くなる。
互いに要求を重ね、個人としてもチームとしても成長する。
失敗よりも積極的なチャレンジを肯定する。
だからこそ、超攻撃的サッカーを貫きながらも、2年連続で昇格プレーオフ争いができる。
この「こだわり」がスタイルと結果を両立させているのだと思いました。
とことん技術にこだわり、世界と戦えるサッカーを目指し、日々練習に励むことは、プロを目指したフロンターレのアカデミー時代に戻ったようでとても懐かしく、毎日の練習が待ち遠しく楽しい。
そして何より、チームの仲がとても良い。
初日からもの凄く驚いたことでした。
プロサッカー選手は、チームスポーツをプレーしながらも個人事業主なので、チームメイトは協力する仲間でもあり、時にライバルになります。
そんな中、福島では初日からアットホームな雰囲気でチームの輪に迎え入れてくれ、新加入と思えないほど、スムーズに合流できました。
選手とスタッフ、フロントの風通しも良く、チームに関わる全ての人で、スタジアムに来てくれるファン・サポーターを魅了するサッカーを創り上げようとする空気があります。
開幕を前に、新たなチャレンジのワクワク感と緊張感が同時に高まっています。なんの確証もないので、不安や恐怖もありますが、新たなチャレンジを始動日から始めてきました。
ですが、この日々を積み重ねることで、新しい景色が視える予感がします。
これまで積み上げてきたベースを元に、今年も自分らしく走り続けます。
(文:岡田優希)
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