
ユースと違うクラブに加入した選手【写真:Getty Images】
今冬のJリーグ移籍市場で驚きだったのが、小倉幸成のファジアーノ岡山加入内定の知らせだったかもしれない。鹿島アントラーズユースで育った同選手は、鹿島でプロキャリアを始めるものと思われていたからだ。しかし、彼以外にも、そうした決断を下した選手は多い。ここでは主な例を見ていこう。※成績などは、5日時点の『transfermarkt』を参照。[1/5ページ]
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DF:常本佳吾(つねもと・けいご)

鹿島アントラーズの常本佳吾【写真:Getty Images】
生年月日:1998年10月21日
所属ユース:横浜F・マリノスユース
大学名:明治大学
加入クラブ:鹿島アントラーズ
現所属:FCバーゼル(スイス)
横浜F・マリノスは、現在欧州で活躍する逸材を、同じJ2経験のない鹿島アントラーズに引き渡してしまう。
小学生からマリノスのアカデミーに所属していた常本佳吾は、同クラブのユースまで順調に登りつめていた。
しかし、トップチームへの昇格も期待されていたが、その夢は叶わず。プロの道を一度閉ざされた。
そんな常本は、SBの選手を多くプロに輩出している明治大学へ進学。再びプロを目指すために精進することになる。
マリノスのユース出身ということもあり、才能は言わずもがなピカイチ。そこに、名門校での努力が加わったことで、2019年、2020年と関東大学リーグのベストイレブンに2年連続で選出された。
また、2020年には、全日本大学選抜のメンバーにも選出され、当時の大学生を代表する選手として大きな成長を遂げた。
明治大学でさらに一皮むけた常本は、マリノスのライバルでもある鹿島に2021年より正式加入。1年目からリーグ戦26試合に出場し、DFながら2得点もマークした。
ルーキーイヤーながら、“常勝軍団”の右SBを務めた常本の一番の特徴は、1対1の対人守備だ。
特に、当時(2021年)全盛期中の川崎フロンターレの左WGを務めていた三笘薫を、何度も封じていたのは、印象的だった。
その後、鹿島不動のSBへと進化した常本は、2023年7月に同クラブを退団。スイスのセルヴェットFCに移籍する。
初の欧州挑戦ではあったものの、加入後すぐに定位置を掴み、あっという間に同クラブの主力として定着。2年連続でリーグ戦30試合以上に出場し、鹿島時代の課題であったアシストも増加した。
異国の地で評価を高める27歳は、昨夏にスイスの名門FCバーゼルへ移籍。現在は、怪我で戦列を離れているが、今季リーグ戦ここまで11試合に出場している。
欧州で安定して活躍し続けている常本だが、一度もサッカー日本代表に選出されたことがない。しかし、まだまだチャンスはあるはずだ。