サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングの31位から35位を紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。[4/5ページ]
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32位:松本山雅FC(119)
2025リーグ戦成績:15位(J3)
2025シーズンホームグロウン人数:9人(7位タイ)
2025リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:7,573人(31位)
2024年度営業収益:約14億3,200万円(32位)
2025シーズンの松本山雅FCは、あまりに不可解な一年を過ごした。
J2昇格プレーオフ決勝で涙を呑んだ2024シーズンの雪辱を期して臨んだが、蓋を開けてみれば2012年のJリーグ参入以降ワーストとなる15位に沈んだ。
しかし、パワーランキングではJ3勢最上位の32位に食い込んでいる。
リーグ戦1試合の平均動員数は7,573人でJ3トップ。リーグ全体でも31位と、成績低迷にも動じないファンからの根強いサポートがある。
この人気が土台になり、営業収益は約14億3,200万円(32位)と、経営面でもJ3の枠を超えた規模を堅持している。
さらに、ホームグロウン選手数は前年の4人から9人に急増した。こちらは全体で7位タイという見事な数字だ。
2シーズン連続でリーグ戦8ゴールを記録した村越凱光や、9ゴールを挙げてJ3優秀選手賞を受賞した田中想来など、チームの主軸が内部で育ったところは大きい。
外部からの補強に頼らない方針がこの成績に反映されたという見方もできるが、育成が成果を上げていることは確かだ。
パワーランキングの各指標からは、松本山雅は実際の順位とポテンシャルが著しく乖離していることがうかがえる。
昇格請負人といわれる石﨑信弘を監督に迎え、本来の力を発揮できるかに注目したい。

