サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングの51位から60位を紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。[2/5ページ]
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54位:栃木シティ(42)
2025リーグ戦成績:1位(J3)
2025シーズンホームグロウン人数:0人(52位タイ)
2025リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:3,036人(50位)
2024年度営業収益:約3億4,900万円(59位)
2025シーズンのJ3における最大のサプライズの一つは、昇格1年目の栃木シティが優勝したことだ。
パワーランキングは54位と下位に沈んでいるが、経営規模や育成といった指標が追いつけないスピードで成長している。
2018年に日本理化グループがオーナーとなってから快進撃を続ける栃木シティ。2024年度の営業収益は約3億4,900万円でリーグ全体の59位に相当し、J3で戦うには心許ない資金力だった。
しかし、開幕戦でSC相模原に勝利して自信をつけると、限られた資金をピーター・ウタカやバスケス・バイロンといったJリーグの猛者たちの獲得へピンポイントに投じる戦略が的中し、その後も安定した結果を出し続けて、昇格1年目ながらJ3優勝を果たした。
この快進撃に地元ファンも呼応した。
専用スタジアム「CITY FOOTBALL STATION」は、ピッチと客席がわずか5メートルという臨場感を武器に、平均3,036人を動員。収容人数の少なさゆえに動員数は50位だが、数字以上の熱気を生み出した。
Jリーグにおける新興勢力ということも影響し、ホームグロウン選手はゼロ。それでも、関東一部リーグ時代の2023年に加入した田中パウロ淳一がSNSやYouTubeで発信力を持つなど、「クラブの顔」としての側面を持っている。
ピッチ上の急激な成長に合わせて、クラブがどう体力をつけていくのか。今後の舵取りに注目だ。

