
北海道コンサドーレ札幌の福森晃斗【写真:©︎2026 CONSADOLE】
北海道コンサドーレ札幌は2月14日、明治安田J2・J3百年構想リーグ地域リーグラウンド第2節でRB大宮アルディージャと対戦し、3-2で敗れた。試合終了間際に失点を許す悔しい逆転負けに終わったが、高精度な左足から何度も攻撃の起点となった福森晃斗の存在は、今後の札幌の戦い方に明るい兆しをもたらしそうだ。(取材・文:竹中愛美)[2/2ページ]
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「楽しくやれている」福森晃斗と、宮澤裕樹と荒野拓馬らベテランの存在がもたらすもの
トップ下で起用された“札幌のエンジン”こと荒野拓馬【写真:Getty Images】
「新しい福森晃斗という像を見つけられますし、『こういうこともできますよ』と新たな扉でもあるので、やっていて後ろよりかは体力的には本当にきついですけど、やりがいは物凄くあります。
そこで左足で展開したり、チャンスを作るところは自分でも好きなところ。点を取るよりはアシストする方が自分には向いていると思うので、楽しくやれているなというのはあります」
福森がボランチで新境地を開拓した点も非常に明るい材料だが、この日は前回の札幌在籍時にともにプレーした宮澤裕樹や荒野らの存在感も際立った。
「拓馬も裕樹さんもそうですけど、本当にユーティリティーですし、裕樹さんは動き出しのところもうまい。チームのためにやらなければいけないことも本当に理解していると思いますし、元々は“北の爆撃機”ですし、(前線で)できるとは思うので、きょうもチャンスにも絡んでくれていました。
拓馬に関しては、拓馬がボールに関わるとチームのリズムが良くなるのもきょうの試合でわかったと思います。トップ下のポジションは拓馬も全然できると思いますし、きょうも何回かチャンス(があって)、ゴール前まで行けていました。チームではベテランですけど、うまくチームを活性化させるようにやるだけかなとは思います」
福森のパスから好連係が生まれ、荒野が持ち前のハードワークで何度もペナルティエリアに侵入し、宮澤が通常よりも一列高い位置でゴールを狙う。
それぞれに課された役割は異なるが、ベテランの存在がチームに与えるものは少なくないだろう。ここに若手の台頭も加わることで、指揮官が言う「2026-27シーズンに戦力となりうる選手」の見極めに繋がっていくことになる。
福森自身、その序列の中で一番手であり続けるよう、今後も試行錯誤を繰り返していくこととなるだろう。
「勝利を届けることが…」福森晃斗が証明したいこと
福森晃斗はボランチとしてフル出場を果たし、左足のキックで攻撃にリズムをもたらした【写真:©︎2026 CONSADOLE】
後半アディショナルタイムでの失点で逆転負けを喫し、試合終了後はピッチに倒れこんだ福森だが、シーズンはまだ始まったばかりだ。
「精神的にも少しダメージがきてしまったのは事実ですけど、監督もGMの(河合)竜二さんも下を向いている場合ではないとおっしゃっていたので、しっかり顔を上げてやっていけたらと思います」
その根底には、プロキャリアの中で最も多くの時間を過ごしてきた札幌というクラブに対する思いもあるのではないだろうか。
「いわき戦は途中から出て、きょうはスタートから出ることができて本当に気持ちが高ぶった。たくさんのサポーターの方たちが大体約1800人から1900人ぐらいですかね、来ていただいていたことは知っていたので、その方たちの前でプレーできることは本当に誇りに思います。
けど、勝ち試合を見せることができなかった。しかも逆転負けをしてしまったので、非常に申し訳ない気持ちもある。勝利を届けることが本当の北海道コンサドール札幌の一員にまたなれたという証明でもあると思うので、そこに向けてやっていきたいなと思います」
試合終了時に落胆していた表情が取材時には少しずつ柔和になっていくのが感じられた。そこには充実感も責任感もあるだろう。
下を向くことなく、気持ちを切り替えて、福森の左足がまたピッチで輝くとき、自身が願っていることを証明できるはずだ。
(取材・文:竹中愛美)
【著者プロフィール:竹中愛美】
1990年、北海道生まれ。Jリーグ開幕で世の中がサッカーブームに沸いていた幼少期、「入会したらヴェルディ川崎のボールペンがもらえる」の一言に釣られて地元のクラブでサッカーを始める。以降、サッカーの魅力に憑りつかれた日々を送ることに。ローカルテレビ局時代に選抜甲子園や平昌冬季五輪、北海道コンサドーレ札幌などを取材し、2025年よりカンゼンに所属。FWだったからか、この限られた文字数でも爪痕を残したいと目論むも狭いスペースの前に平伏す。ライターとして日々邁進中。
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