現在、Jリーグに加盟するクラブは日本全国に60チームある。依然としてプロクラブが存在しない都道府県もあるが、今やほとんどの主要都市がサッカーチームを持っている。では、現役のトップJリーガーの輩出数が少ない都道府県はどこなのだろうか。今回はJ1クラブに所属するプロサッカー選手の人数が少ない都道府県をランキング形式で紹介する。※本記事はJリーグ選手名鑑をもとに作成しています。[2/5ページ]
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9位:9人
都道府県:大分県
代表的な選手:西川周作、松原健、弓場将輝
2026年の明治安田J1百年構想リーグにおいて、出身者が9名登録されているのが大分県だ。
一見すると、中位の数字に見えるが、人口が全国34位であることを踏まえると、この輩出数は異例と言える。
人口100万人あたりのJ1リーガー数は約8.01人を数え、これは全国3位に相当する驚異的な高水準である。
この現象の核心にあるのは、Jリーグ屈指の質を誇る大分トリニータ・アカデミーの存在だ。
西川周作(浦和レッズ)、松原健(横浜F・マリノス)といったベテランから、現在ベルギーに飛躍した保田堅心(KRCヘンク)といった若手、そして昨年古巣に戻ってきた清武弘嗣まで、同組織から生まれたトッププロは枚挙にいとまがない。
なぜ大分の育成は、これほどまでに傑出したタレントを輩出し続けられるのか。その一因には「タレントの集約化」という構図がうかがえる。
大分県は、激戦区の九州にありながら、高校サッカー選手権での優勝経験がない県だ。
これにより、地域の有望な中高生が県外流出することなく、自然とトリニータのアカデミーに第一志望として集まる仕組みができあがっている。
トップタレントの取りこぼしを防ぎ、優れたシステムで一貫教育を施す。この「一極集中」が、効率的なプロ輩出を可能にしているととれる。
また、近年の出生率に見られる「西高東低」の傾向も無視できない。
大分を含む九州地方は全国的に出生率が高く、総人口が少なくても若年層の割合が相対的に高い。
東日本の同規模の県に比べ、プロを目指す若者の分母が維持されていることも、輩出率を下支えする隠れた要因だろう。

