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「やっぱりいいや」ジェフ千葉、髙橋壱晟が恩師のもとへ向かわなかった理由。「そんな気分じゃなかった」再会よりも残った悔しさ【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

ジェフユナイテッド千葉、髙橋壱晟
ジェフユナイテッド千葉の髙橋壱晟【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグEAST第4節が27日に行われ、ジェフユナイテッド千葉はFC町田ゼルビアに2-1で敗れた。試合後、恩師のもとへ向かうはずだった髙橋壱晟の足は止まった。J1の舞台で突きつけられた力の差。積み重ねてきた時間と覚悟を胸に、次の成長へと視線を向けている。(取材・文:菊地正典)[2/2ページ]
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「黒田監督にも『良くなったな』って思ってもらえるように…」

ジェフユナイテッド千葉、髙橋壱晟
ジェフユナイテッド千葉の髙橋壱晟【写真:Getty Images】

「これで下を向いたら話にならないから」

 高校2年生では4得点を挙げてベスト4、3年生では全試合得点で優勝と全国高校サッカー選手権で活躍し、鳴り物入りでプロになった髙橋は、10年目でようやくJ1の舞台にたどり着いた。

 1年目の開幕戦、奇しくも今回と同じ相手、町田戦で高卒ルーキーながらスタメン出場したが、思うように出場機会は得られなかった。

 プロ2年目のシーズン後半にはレノファ山口FC、3年目にはモンテディオ山形に期限付き移籍したが、それでも思うように活躍できない。真面目な性格があるがゆえに思い詰め、山形に期限付き移籍していた際には精神を病んでチームから離脱することもあった。

 2023年からは監督1年目の小林監督に右サイドバックのポジションを与えられ、「何も分からずに頑張った」1年目、「覚悟を決めた」2年目を経て、「進化を求めた」3年目でJ1昇格を果たした。

 競争力が激しい千葉において、過去2年ともにリーグ戦38試合中37試合に出場し、出場時間はいずれもチーム最長。小林ジェフの象徴とも言える存在になった。



 副キャプテンに就任し、J1で戦う4年目は「とにかくチャレンジする」ことをテーマに掲げている。

 この試合でもチャレンジを続けた。相手に差を見せつけられても、チャレンジすることをやめはしなかった。

「いまは悔しい気持ちでいっぱいですけど、次の練習でその悔しさをぶつけていけたらと思います」

 いつか、ではなく、次。次の試合、でもなく、次の練習。指揮官が常に100%を出すことを指揮官が求める練習においても強度が際立つ髙橋らしい考えだ。

「もっと僕が成長して、黒田監督にも『良くなったな』って思ってもらえるようにまた次頑張りたいと思います」

 髙橋はもともと力があるうえ、プレーに思いを込め、自己の成長に真摯に向き合える選手なのだ。その言葉はきっと、現実になる。

(取材・文:菊地正典)

【著者プロフィール:菊地正典】
福島県出身。埼玉大学卒業後、当時、日本最大級だったサッカーモバイルサイトの編集・ライターを経て、フリーランスに。主にサッカー専門新聞『EL GOLAZO』の記者として活動し、横浜FC、浦和レッズ、ジェフユナイテッド市原・千葉、横浜F・マリノス、川崎フロンターレの担当記者を歴任。著書に『浦和レッズ変革の四年 〜サッカー新聞エルゴラッソ浦和番記者が見たミシャレッズの1442日〜』(スクワッド)、『トリコロール新時代』(スクワッド、三栄書房)がある。Xのユーザー名は@masanorikikuchi

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【了】

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