
Jリーグ総合評価ランキング6~10位【写真:Getty Images】
開幕から約1カ月が経過し、各クラブの現在地が少しずつ見え始めてきた。新戦力が躍動するチーム、若手の台頭によって勢いを増すクラブ、そして昨季の実績を土台に安定した戦いを見せる強豪。それぞれが異なる強みを発揮しながら、戦いを繰り広げている。今回は、ここまでの戦いぶりやチーム力、戦術的完成度、さらには今後のポテンシャルも含めて総合的に評価し、ランキング形式で紹介する。(リーグ戦順位は第4節終了時点)[1/5ページ]
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10位:V・ファーレン長崎

10位にランクインしたV・ファーレン長崎【写真:Getty Images】
リーグ戦順位:5位(リーグWEST)
今季リーグ戦成績:2勝2敗
昨季J2でリーグ最多の「63」得点を叩き出し、2位でJ1昇格を果たしたV・ファーレン長崎。攻撃力を武器に昇格争いを演じた勢いそのままに挑む今季は、ここまで4試合を消化して2勝2敗。結果だけを見れば五分だが、その中身は濃密だ。
開幕戦では、リーグWEST優勝候補の筆頭に挙げられるサンフレッチェ広島をホームに迎え撃った。
試合を支配する時間帯を作ったものの、局面の強度やゴール前での決定力、試合運びの成熟度において細部の差がスコアに直結し、最終的には1-3で敗戦。近年タイトル争いを続けるトップレベルとの差を突きつけられる一戦となった。
続く第2節は、同じく優勝候補と目されるヴィッセル神戸とのアウェイゲーム。個の質と組織力を兼ね備えた相手に押し込まれる展開が続き、ここでも力負け。昇格組にとってJ1の現実を突きつけられる連戦となった。
それでも、チームは下を向かなかった。
第3節の名古屋グランパス、第4節ではセレッソ大阪を相手に連勝。昨季J2で猛威を振るったアグレッシブな攻撃スタイルを取り戻している。
中でも存在感を放つのが、昨季J2得点王のマテウス・ジェズスだ。
カテゴリが上がってもゴールへの嗅覚は健在で、マークが厳しくなる中でも得点を重ね、エースとしての責任を果たしている。
さらに、新加入のチアゴ・サンタナが前線に厚みをもたらし、パワーと高さで起点を作る役割を担う。
そして何より、攻撃陣でひときわ目を引くのがノーマン・キャンベルだ。
Jリーグ史上初のジャマイカ人選手となったキャンベルは、驚異的なスプリント能力を最大の武器とする。
縦に抜け出す爆発力はもちろん、足元の技術も高く、カウンター局面では一人で局面を打開できるポテンシャルを秘める。
周囲との連係がさらに深まれば、手の付けられないアタッカーへと進化する可能性は高い。
2018シーズン、初めてJ1に挑んだ当時と比べれば、クラブの基盤は大きく強化された。
編成の厚み、外国籍選手の質、そしてクラブ全体のスケール感。単なる挑戦者ではなく、“戦える昇格組”としての準備は整っている。
強力な新戦力をいかに早くフィットさせ、攻撃力と守備強度のバランスを高められるか。
昇格初年度の長崎は、リーグWESTで台風の目となる可能性は十分だ。