Jリーグが始まって33年。戦いの記憶が刻まれた聖地も、今や老朽化という大きな壁に直面している。雨を凌げない屋根、不足するトイレ、そしてライセンスに関わる厳しい基準――。歴史の重みを感じさせつつも、アップデートが急務とされるスタジアムはどこか。今回は、サポーターの愛着と「改修への切実な願い」が交錯する、古いスタジアムをランキング形式で紹介する。(建設年は、スタジアムもしくはクラブ公式サイトを参照)[2/5ページ]
——————————
4位:ニッパツ三ツ沢球技場
スタジアム建設年:1955年
使用するクラブ:横浜FC
Jリーグの古いスタジアムランキング4位は、横浜FCの本拠地である「ニッパツ三ツ沢球技場」だ。
1955年に神奈川国体に向けて整備されたこの球技場は、陸上トラックがない球技専用スタジアムで、サッカーだけでなく、ラグビー場としても使用されている。
1964年の東京オリンピックではサッカー競技の会場に選出されるなど、日本サッカー史を象徴する重要な舞台としての役割を担ってきた。
Jリーグ草創期には、横浜マリノス(現・横浜F・マリノス)と横浜フリューゲルスの双方がホームスタジアムとして使用し、数々の名勝負を展開した。
1998年に横浜国際総合競技場(現・日産スタジアム)が完成し、横浜F・マリノスはそちらをメインとしているが、今でも一部の公式戦を三ツ沢で開催している。
一方で、フリューゲルスの消滅を経て誕生した横浜FCにとっては、設立以来の歩みを共にする特別な場所となっている。
ピッチと観客席が極めて近く、素晴らしい臨場感を誇るが、現在は「観客席の3分の1以上を屋根で覆う」といったJリーグの施設基準を満たしていない課題も抱えている。
そんな中、2025年8月に横浜市が新スタジアムの建設方針を正式に決定した。
計画では、三ツ沢公園内にある陸上競技場を移転させ、その跡地に全席を屋根で覆うJ1基準適合の新スタジアムを整備する方針だ。
日本サッカーの歴史を刻んできた伝統の地は、次世代の熱狂を支える多機能な拠点へと、大きな転換期を迎えようとしている。

