
Jリーグ、古いスタジアムランキング【写真:Getty Images】
Jリーグが始まって33年。戦いの記憶が刻まれた聖地も、今や老朽化という大きな壁に直面している。雨を凌げない屋根、不足するトイレ、そしてライセンスに関わる厳しい基準――。歴史の重みを感じさせつつも、アップデートが急務とされるスタジアムはどこか。今回は、サポーターの愛着と「改修への切実な願い」が交錯する、古いスタジアムをランキング形式で順位ごとに紹介する。(建設年は、スタジアムもしくはクラブ公式サイトを参照。開場年が同じ場合は、大規模な修繕や改修が行われている競技場を上位とする)[4/5ページ]
12位:ニンジニアスタジアム

愛媛FCの本拠地・ニンジニアスタジアム【写真:Getty Images】
スタジアム建設年:1978年
使用するクラブ:愛媛FC
愛媛FCの本拠地であるニンジニアスタジアムは、長年にわたり地域のスポーツ拠点およびイベント会場として活用されてきた。
2000年代後半~2010年代初頭にかけてはライブイベント「a-nation」、2011年には国際親善試合としてなでしこジャパン対韓国女子代表の試合も行われている。
しかし老朽化が進み、改修の必要性が顕著になっている。
スタンドや観客席、トイレなどの設備は経年劣化が目立ち、快適な観戦環境を提供するには十分とは言えない状況だ。
この問題は単なる古さにとどまらず、Jリーグが定めるクラブライセンス制度のスタジアム基準とのギャップとしても明確に浮き彫りになる。
Jリーグでは観客席の屋根カバー率や視認性、トイレ数などが審査対象とされ、特に屋根で覆われる観客席の割合は安全性と快適性の指標となる。
しかし、ニンジニアスタジアムはメインスタンド以外に屋根がなく、トラック付き陸上競技場の構造ゆえにピッチと観客席の距離が遠く、観戦体験がJリーグの理想からはやや遠い。
さらにクラブライセンス制度では基準未達でも即失格にはならないが、改善義務や将来的な制裁対象となり得る。
つまり現状で使用可能でも、根本的な再整備を怠ればJリーグの上位カテゴリー昇格や安定運営に影響が出る可能性がある。
同じく愛媛県を拠点に戦うFC今治は新スタジアムを2023年1月にオープンし、現在もなお増席計画が進行中だ。
両クラブは入れ替わる(厳密には1年間J2で共に戦っている)ようにJ3とJ2にカテゴリーを違えているが、スタジアムの面でも明暗が分かれているように見える。
ライバルに差を付けられないためにも、愛媛FCはなるべく早くJ2復帰を目指したいところだ。