
Jリーグ、古いスタジアムランキング【写真:Getty Images】
壁に直面している。雨を凌げない屋根、不足するトイレ、そしてライセンスに関わる厳しい基準――。歴史の重みを感じさせつつも、アップデートが急務とされるスタジアムはどこか。今回は、サポーターの愛着と「改修への切実な願い」が交錯する、古いスタジアムをランキング形式で順位ごとに紹介する。(建設年は、スタジアムもしくはクラブ公式サイトを参照。開場年が同じ場合は、大規模な修繕や改修が行われている競技場を上位とする)[2/5ページ]
19位:高知県立春野総合運動公園陸上競技場

高知ユナイテッドSCのサポーター【写真:Getty Images】
スタジアム建設年:1987年10月
使用するクラブ:高知ユナイテッドSC
高知ユナイテッドSCの本拠地である高知県立春野総合運動公園陸上競技場(GIKENスタジアム)は、四国でも有数の規模を誇る一方で、Jリーグ基準に照らすといくつかの課題を抱えている。
まず、観客席の屋根がほとんど整備されていないことは懸念材料だ。
J1・J2クラブライセンス交付規則として客席の3分の1以上に屋根設置が望まれており、雨天時の快適性や観戦環境の向上が求められるが、同競技場はその点で遅れが見られる。
さらに立地は高知市中心部から離れた郊外で、公共交通の利便性も高いとは言えず、集客面の制約となっている。
設備面でも老朽化が進んでおり、照明のLED化など改修は進められているものの、メディア対応設備、商業機能といった現代型スタジアムに不可欠な要素は十分とは言い難いだろう。
また、陸上トラックを備えた多目的競技場であり、サッカー専用ではない。
そのため観客席とピッチの距離が遠く、臨場感に欠ける。
近年のJリーグが重視する「観戦体験の質」という観点では不利と言わざるを得ない。
総じて同競技場はJ3レベルでは対応可能と考えられるが、上位カテゴリーを目指すには抜本的な改善および整備が求められる段階にある。
とはいえ、高知ユナイテッドはJリーグに参入してからまだ2年目。高知県史上初のJクラブ誕生は歴史的な出来事であり、相対的には施設の整備が不十分でも、地道にスケールアップしていると見ることもできるだろう。