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J1 3時間前

「ワクワクしちゃったんです」。ジェフ千葉、小林祐介は変わった。31歳のベテランが実感するJ1での成長とは「その成果が少しずつ出ている」【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 フリーライター photo by Getty Images
小林祐介 ジェフ千葉
ジェフユナイテッド千葉でプレーする小林祐介【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグ第8節が22日に行われ、ジェフユナイテッド千葉は鹿島アントラーズと対戦。試合には1-2で敗れたが、今季の千葉で目覚ましい活躍を見せるベテランがいる。それが、今年でチーム加入6年目の31歳・小林祐介だ。J2時代は出場機会が限られていた男が、ここへ来てさらなる成長を示している。(取材・文:菊地正典)[1/2ページ]
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6年ぶりのJ1の舞台で躍動する小林祐介

小林祐介 ジェフ千葉
横浜F・マリノス戦の小林祐介【写真:Getty Images】

 17年ぶりにJ1に復帰したジェフユナイテッド千葉の中で見せている傑出さは、前年王者かつ首位を相手にしても変わらなかった。変わらないどころか、第8節の鹿島アントラーズ戦で見せた小林祐介のパフォーマンスは、今季最高と言ってもよかった。

 まもなく前半戦を終えようとしている明治安田J1百年構想リーグで小林がこれほど高水準のプレーを見せるとは、千葉のファン・サポーターでも予想できる人は少なかっただろう。

 千葉が悲願を達成した昨季のJ2において出場数はわずか5試合、スタメンの機会はたった2試合に限られていたベテランが、さらにレベルが上がる舞台で活躍すると予想する方が難しい。



 それでも、出場機会を得られずとも練習で一切手を抜かない姿勢がチームメイトに多大な影響を与えていた。

 J1復帰の陰の立役者でもあった小林は、今季開幕前に田口泰士、エドゥアルド、品田愛斗とボランチの離脱が続出していた中、自身6年ぶりのJ1の舞台で持ち味を存分に発揮している。

 小林の最大の武器は、中盤での守備である。実際に第7節終了時点でJ1リーグ20チーム中、インターセプト総数は単独1位を誇る。

 ただ、自分の武器だという自負もあるのだろう、守備に関して評価されても小林の表情は変わらない。

「ワクワクしちゃったんです」

ジェフユナイテッド千葉の小林慶行監督
ジェフユナイテッド千葉の小林慶行監督【写真:Getty Images】

「守備がやれるのは当たり前ですから」

 いま、小林が向上に取り組んでいるのは、攻撃面である。変化が顕著に見られたのは、第2節の川崎フロンターレ戦だった。鹿島戦以前でチームとして最も自分たちのスタイルを発揮できたと言えた試合で、小林は攻撃の起点になるだけでなく、相手の急所を突こうとする縦パスを連発したのだ。

 個の力の成長をうながす小林慶行監督は、J1で通用するよう、選手たちにチャレンジを求めている。小林にとってチャレンジは攻撃面、特に持ち味のボール奪取からの縦パスだった。



「開幕戦の浦和戦のあと、飯野(大造)コーチに個人分析してもらって、言語化して伝えられたんです。それがすごくわかりやすくて、課題を言われているのに、ワクワクしちゃったんですよね」

 これまでも攻撃面に課題を抱えていることは自覚していたが、どう改善していいかがわからなかった。それが、千葉のアカデミーダイレクター通訳やU-13監督やU-15コーチを歴任した飯野氏がトップチームのコーチに就任したことで、変わった。

 さらに鹿島戦で目立ったのは、ビルドアップの際の立ち位置だ。首を振りながら周囲を確認し、相手の背中を取るようなポジションを取る。

「いや、もう受けた瞬間に入れちゃおうと」

イサカ・ゼイン ジェフ千葉
同点ゴールを決めたイサカ・ゼイン【写真:Getty Images】

「ビルドアップのときは見る場所も見る人も変わって、どこにスペースがあるかを常に確認するようになりました。

 いままでは正直、自分のタイミングじゃないときにボールを受けちゃうとイヤだったんですけど、いまは見ている分、余裕があります。ワンタッチでクッションになるのか、ターンするのかという判断もトレーニングしているので、その成果が少しずつ出ていると思います」

 ビルドアップの関与やチャンスの起点になることを得意とするボランチにとっては当たり前のことかもしれない。

 ただ、過去にJ1で70試合に出場したプロキャリア14年目の選手が指導者や意識によって成長していることは大いに評価されるべきだし、その意義は小林1人だけにあるものではないだろう。

 そして、攻撃でのチャレンジを強く意識してプレーする中、小林は鹿島戦でアシストをマーク。0-1のビハインドで迎えた70分にイサカ・ゼインのJ1初ゴールを導いた。



 左サイドで前貴之のスローインからボールを受けると、即座にクロスを上げた。ほとんど考える時間がなかったように見えたが、実際にはいつクロスを上げようと決めたのか。

「いや、もう受けた瞬間に入れちゃおうと思って」

 小林はそう言って笑いながら続ける。

「相手がイヤがるところに入れようとは思いましたが、中はほとんど見ていません」

 ゴールが決まると飛び上がりながらガッツポーズし、すぐに前のもとへ向かって喜び合った。

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