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コラム 18時間前

「10点取っていたら…」ボルシアMGで町野修斗は苦しんでいる。それでも明るさを失わない理由。「イケてるかも(笑)」【欧州取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Getty Images
サッカー日本代表、町野修斗

サッカー日本代表の町野修斗【写真:Getty Images】



 2026FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会を目前に控えたサッカー日本代表。今回の欧州遠征は、本大会に向けた重要な試金石となる。その中で注目されるのが、所属クラブで苦境に立たされている町野修斗だ。出場機会減少という現実に直面しながらも、前向きな姿勢は崩さないストライカーは、欧州の強豪相手に存在価値を示せるか。(取材・文:元川悦子【ドイツ】)[1/2ページ]
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欧州遠征での奮起が期待される町野修斗

サッカー日本代表FW町野修斗

サッカー日本代表の町野修斗【写真:Getty Images】

 2026FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会まで2か月半。3月24日からは日本代表にとって本大会メンバー発表前最後の強化の場となる欧州遠征が本格的にスタートする。

 28日に対戦するスコットランド代表、31日に挑むイングランド代表はどちらもW杯出場国で非常に強敵だが、ここで勢いをつけて勝負の大舞台に向かいたいところだ。

 両国に勝つためには、やはり得点を取れるFWの存在が必要不可欠。絶対的エースの上田綺世がフェイエノールトで3か月ノーゴールというトンネルを抜けたのは朗報だが、彼に続く小川航基と町野修斗はここ最近、控えに甘んじている状況だ。

 若手の後藤啓介は異彩を放っているものの、まだ未知数の塩貝健人を含めてFW陣が盤石とは言い切れない。

 小川と町野には奮起が求められるのだ。

 その中で、町野に目を向けると、2022年カタールW杯以降の足跡はまずまず順調だった。



 2023年夏に当時ブンデスリーガ2部のホルシュタイン・キールへ移籍すると、瞬く間に新天地にフィット。23/24シーズンは31試合に出場して5得点を記録し、チームの1部初昇格の原動力となった。

 続く24/25シーズンは欧州5大リーグ初挑戦ながら存在感を発揮。32試合の出場で11得点と、1部参戦初年度にして2桁ゴールを達成した。

 チームは惜しくも降格の憂き目に遭ったが、彼自身は古豪のボルシアMGに引き抜かれる形になったのである。

 さらなる飛躍が期待された今季、ジェラルド・セオアネ監督が率いていた9月まではスタメンとして起用されていた。

 だが、チームが予期せぬ低迷を強いられると指揮官解任という大鉈が振るわれる。

序列低下で出場時間が減少。町野修斗が直面する厳しい現実

ボルシア・メンヒェングラートバッハ 町野修斗
ボルシアMGの町野修斗【写真:Getty Images】

 そしてU-23を率いていたオイゲン・ポランスキ現監督が昇格。この出来事が町野にとってマイナスに働き、10月以降はサブという位置づけに甘んじているのだ。

 2026年突入後はさらに出場時間が減少。スタメン起用されたのは、1月25日のシュトゥットガルト戦1試合のみ。

 ゴールも1月14日のホッフェンハイム戦で今季3点目を挙げて以降、数字を積み上げられていない。

 直近21日に行われたケルン戦にしても、試合開始から激しい点の取り合いになり、60分にボルシアMGが3−2でリードしたこともあって、町野の出場の可能性が一気に低下した。



 その後、ケルンが3−3に追いついた後の88分から投入され、ゴールを期待されたが、あまりにも時間が短すぎる。

 本人はロングスローでチャンスを作ろうとしたり、ロングボールに反応して打点の高いヘッドでエースのハリス・タバコビッチの決定機を演出しようと試みるなど奮闘したが、シュートはゼロ。

 指揮官からは「代表に行ってコンディションを上げて戻ってきてほしい」と言われたようだが、現状では最前線のタバコビッチ、あるいはシャドウの一角を占めるフランク・オノラの控えという厳しい立場に追い込まれているのは間違いないようだ。

「出られない原因はそこだけじゃない」

ボルシア・メンヒェングラートバッハ 町野修斗
ボルシアMGの町野修斗【写真:Getty Images】

「監督が求めているものが足りないんじゃないですかね。攻守の切り替えを誰よりもやるというのは最近意識してますけど、出られない原因はそこだけじゃない。

 やっぱり3点しか取れていないし、アシストもしてないので、数字の面は大きい。僕が10点取っていたら絶対使われるんで、それは大きいかなと思います」

 本人も限られた時間で結果を残さなければいけない難しさを痛感している様子だ。

 渡独3年目で初めて深刻な苦境に直面している町野。それでも決して明るさを失わないのが彼のいいところだ。



「今は英語とドイツ語が混じった状態でコミュニケーションしてますけど、割とイケてるかもしれないですね(笑)。言葉が障害になって出番が減ったとかそういうことはないと思います。

 自分は陽気なキャラなんで、仲間がキツイ時もエネルギーを与えられる存在だと思ってて、監督もそういった意味でベンチに置いておきたいのかなと感じます」

 そういった前向きな姿勢を押し出せるのは、キールからデュッセルドルフに拠点を移し、チームメートの高井幸大や湘南ベルマーレ時代の後輩・田中聡らが近くにいる環境になったことも大きいのだろう。

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