
ラ・リーガに所属するアトレティック・クルブ【写真:Getty Images】
呼び名ひとつで、クラブの見え方は大きく変わる。日常的に使われる名称や愛称の裏側には、土地の歴史や文化が色濃く刻まれている。何気なく耳にしている言葉も、そのクラブを形作る重要な要素の一つだ。ラ・リーガをより深く楽しむために、呼び名に宿る背景へと目を向ける。(文:佐藤彰太)[2/2ページ]
——————————
愛称に刻まれた街の歴史

レガネスの本拠地、エスタディオ・ムニシパル・デ・ブタルケ【写真:Getty Images】
現在、セグンダ(2部)に所属するCDレガネスが「ペピネーロス(Pepineros:スペイン語できゅうりの意)」と呼ばれる理由もまた、街の歴史に根ざしている。
マドリードの近郊都市として知られるレガネスは、かつては農業が盛んな地域だった。
特にきゅうりの生産が盛んで、住民たちはその収穫物をマドリードへ供給して生計を立てていた。こうした背景から、地域の人々は「ペピネーロス」と呼ばれるようになったとされる。
この呼称はやがて街全体の愛称として定着し、その象徴であるクラブにも引き継がれていった。
つまり、レガネスの“きゅうり”という愛称は、単なるユーモラスなニックネームではなく、農業で首都を支えてきた地域の歴史そのものを映し出す言葉なのである。
こうした由来に目を向ければ、クラブの成り立ちや街の文化、サポーターの情熱までが見えてくる。
名前の一つひとつに意味を感じながら試合を観ることで、フットボールを楽しむ視点はさらに広がるはずだ。
(文:佐藤彰太)
【著者プロフィール:佐藤彰太】
1997年兵庫県生まれ、広島育ち。2025年よりフットボールチャンネル編集部に所属。2011-12シーズンのUEFAヨーロッパリーグ決勝でラダメル・ファルカオのプレーに心を奪われて以来、アトレティコ・マドリードのファンとなり、そこからラ・リーガの世界に深く魅了される。これまでの現地観戦は恐らく30試合以上に及ぶ。現地での交流を通じて、ラ・リーガ複数クラブと関係を築き、元アルゼンチン代表MFエベル・バネガと食事を共にしたほか、元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスとも親交を深めるに至った。なお、スペインの空気を吸った瞬間に人格が変わると周囲から評されており、前世はスペイン人であることが有力視されている。
使いません!? 日本人選手を干した名監督6人
大失敗…。海外からあっという間に帰国した日本人選手5人
大炎上…。日本人に嫌われた外国人選手5人
【了】