
現役JリーガーとしてW杯に出場したレジェンド【写真:Getty Images】
Jリーグではこれまで多くの外国人選手が活躍してきた。そこには、FIFAワールドカップ(W杯)という大舞台に臨む代表メンバーに名を連ねるほどの実力者もいた。今回は、Jリーグクラブ在籍中にW杯へ臨んだ大物選手をピックアップして紹介する。※母数の多い韓国国籍やオーストラリア国籍の選手は対象外とする[4/5ページ]
FW:鄭大世(チョン・テセ)

川崎フロンターレ時代の鄭大世(チョン・テセ)【写真:Getty Images】
生年月日:1984年3月2日
W杯出場時の所属クラブ:川崎フロンターレ
出場大会:2010 FIFAワールドカップ
代表チーム:北朝鮮代表
韓国籍の父親と朝鮮籍の母親を持つ在日コリアン3世として生まれた鄭大世は、川崎フロンターレ在籍中の2010年に世界の大舞台へ立った。
2010 FIFAワールドカップ(W杯)に参加した鄭大世が着ていたのは、“心の祖国”である北朝鮮代表のユニフォーム。Jリーグから世界に羽ばたいた男は、何を思いピッチに立ったのだろうか。
朝鮮大学校を卒業後、鄭大世は2006年2月に川崎へ加入した。圧倒的なフィジカルで相手をなぎ倒しながらゴールを決めることから、ファンの間では“人間ブルドーザー”と呼ばれるほどだった。
かねてより「北朝鮮代表としてW杯に出る」と公言していた夢は、2010年に結実する。
南アフリカW杯への出場権を掴んだ同国代表に選ばれ、川崎所属の鄭大世は祖国の思いを背負って戦いに挑んだ。
グループステージ初戦の相手は、当時FIFAランキング1位で大会優勝候補に挙げられていたブラジル代表。国歌斉唱の際、感極まって涙する鄭大世の姿を記憶にとどめている人も多いだろう。
そのブラジル代表戦では0-2のビハインドから味方のゴールをヘディングでアシスト。試合は1-2で敗れたものの、北朝鮮代表は圧倒的劣勢という周囲の評価を覆した。
鄭大世はグループステージ全3試合に先発フル出場。チームは3戦全敗となったが、国を取り巻く歴史とアイデンティティの葛藤を抱えた男は最後まで祖国のために走り続けた。