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「まだ足りてない」高橋はなが語った浦和レッズレディース主将としての責任。無冠を経て「ある意味、これからの方が楽しみ」

text by 竹中愛美 photo by Editor
WEリーグアウォーズでベストイレブンに選出された三菱重工浦和レッズレディースの高橋はな

ベストイレブンに選出された三菱重工浦和レッズレディースの高橋はな【写真:編集部】



 日本女子プロサッカーリーグの年間表彰式「2025/26 WEリーグアウォーズ」が5月26日、東京・国立競技場で開催され、三菱重工浦和レッズレディースのDF高橋はながベストイレブンに選出された。2年連続3回目の受賞となった26歳は、キャプテンとして戦った今季を「まだ足りていない」と振り返り、悔しさとともに来季への覚悟を口にした。

「このクラブでキャプテンができるのは当たり前のことではない」

 三菱重工浦和レッズレディースは今季、リーグ2位でシーズンを終えた。覇権奪還を目指したシーズンだったが、優勝したINAC神戸レオネッサとは勝ち点9差でタイトルを逃した。

 今季はWEリーグ、WEリーグカップ、皇后杯の“3冠”を掲げてスタートした浦和。WEリーグ発足以降、毎シーズン何らかのタイトルを獲得してきた浦和だったが、今季は初めて無冠に終わった。

 高橋はなは、その現実を真っ直ぐに受け止めていた。

「結果として2位で終わってしまったことはすごく悔しかったですし、カップ戦も勝ち上がれなかったりとか、大事な試合で勝てなかったことが今シーズンの結果につながったなと思います」

 一方で、堀孝史監督のもとで積み上げてきたサッカーには確かな手応えも感じていた。

「若い選手も含めて、積み上げてこられたサッカーはあったと思うので、それを来シーズンにつなげていけたらなと思います」

 今季は20試合に出場し、4得点をマーク。守備の要としてだけでなく、攻撃面でも存在感を発揮し、高橋自身、2年連続3回目のベストイレブンに選出された。

 ただ、高橋に慢心はなかった。

「個人賞はみんなのおかげなので、みんながいて私がいるというところで、チームメイトもスタッフもみんなに感謝したいですし、何より応援してくださる方々に感謝の気持ちでいっぱいです」

 さらに、「リーグが終わったときの1つの評価に値している賞だと思うので、非常にありがたい」と語りつつも、満足感を漂わせることはなかった。

 今季からキャプテンに就任した高橋。長年チームを支えてきた柴田華絵から重責を引き継ぎ、チームを牽引した。

「このクラブでキャプテンができるのは当たり前のことではないので、すごく責任のある仕事だと思っていました」

 だからこそ、タイトルを逃した悔しさは大きかった。

高橋はながステージで見せたいつもと少し違う姿

WEリーグアウォーズでベストイレブンに選出された三菱重工浦和レッズレディースの高橋はな

プレゼンターを務めたなでしこジャパンの狩野倫久監督からトロフィーを授与される高橋はな【写真:編集部】


「結果が残せなかったことはすごく悔しかったし、申し訳ない気持ちでいっぱいでした」

 それでも、自分にできることは全力でやってきたという自負はある。

「今の自分にできること、そのときの全力は尽くしてきた。でも、結果これってことは、まだ足りてないよねってことだと思うので、それを次につなげられるのも自分ですし、やり続けられるのも自分しかいない」

 その言葉には、浦和を背負うキャプテンとしての責任感がにじんでいた。

 シーズン終盤の5月3日には左大腿二頭筋損傷で離脱。現在は「絶賛リハビリ中で、繰り返さないように強くなっていきたいなと思います」と笑顔で答えた。

 来年にはFIFA女子ワールドカップも控える。なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)での活躍も期待される26歳は、さらなる成長を誓う。

「自分自身が成長をし続けること、やるべきことをやり続けることがチームの勝利だったり、その先の代表につながっていくと思う。日々の積み重ねをこれからも大切に、もっと意識高く、強度高くやっていきたいなと思います」

 今回のWEリーグアウォーズはファッションメディア、『ELLEgirl(エル・ガール)』が特別監修し、受賞者の衣装をトータルコーディネートしたこともあり、ピッチで普段見せる顔とは違う華やかなステージングだった。

 高橋も黒のシックなジャケットを身にまとい、シーズン前のキックオフカンファレンスなどで見せていた持ち前の明るさ全開かと思われたが、この日は普段よりも少し控えめな様子だった。

「きょうは本当にできるだけマジメ高橋で臨みました。さらに活躍した選手たちもたくさんいましたし、ちょっと控えめでした」と謙遜したが、取材で発する言葉からはすでに次へと切り替えているようにも見えた。

「まだまだもっとやれることがたくさんあるなとか、やらなきゃいけないことがたくさんあるなというところで、ある意味、これからの方が楽しみです」

 悔しさを知ったキャプテンは、すでに次のシーズンへ視線を向けている。来季こそ、壇上でとびきりの笑顔を見せるために。

(取材・文:竹中愛美)

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