アンソニー・ゴードン【写真:Getty Images】
スペイン・ラ・リーガのバルセロナは現地時間29日、ニューカッスル・ユナイテッドからイングランド代表FWアンソニー・ゴードンを獲得したことを発表した。なぜバルセロナは、イングランド代表ウインガーの獲得に踏み切ったのだろうか。
フリック監督の“強い希望”だった
米メディア『The Athletic』は現地時間30日、バルセロナがゴードン獲得に動いた背景には、チームを率いるハンジ・フリック監督の意向があったと報じている。同メディアによると、フリック監督はUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)での直接対決におけるゴードンのプレーに感銘を受けたという。
今季のCLでは時速37.92 km/hと大会最速記録を残していたイングランド代表選手は、主に左サイドを主戦場としている。しかし、センターフォワードとして起用される試合もあり、中央でも活躍できる選手だ。
バルセロナは、25/26シーズン限りでFWロベルト・レヴァンドフスキが退団。現在のチームで左ウイングのレギュラーとして活躍しているFWハフィーニャは今季負傷離脱する試合も多く、FWマーカス・ラッシュフォードが先発する試合も多かった。
ハフィーニャのように左サイドから中央に入る動きもこなせるゴードンは、バルセロナにとって貴重な戦力となるだろう。
データサイト『Flashscore』によると、今季のゴードンはカウンターから10回のシュートを記録。カウンターを基本戦術としているニューカッスルでは今季2番目に多い数字であり、スピードを生かして一気に相手ゴールへ迫る能力は、チームの大きな武器となっていた。
また、シュート精度62.12%、決定機16回、決定率51.61%と、フィニッシュに関する数字もチーム内で際立っている。クロス成功率24.44%も記録しており、左サイドからの突破だけでなく、ラストパスでも一定の貢献が見込める選手だ。なお25/26シーズンは公式戦17得点5アシストを記録しており、今季リーグ戦12位に終わったニューカッスルの中でも印象的な数字を残した。
さらに、前線からの積極的な守備でチームに貢献できる選手でもある。ハイプレスで相手からボールを奪いゴールを狙うフリック監督のチームにとっては、守備の場面で前線から相手にプレッシャーを与えることのできる選手は欠かせない存在だ。
その点では、ラッシュフォードとは異なる守備強度を前線にもたらせる存在として評価された可能性もある。
一方で、データサイト『Sofascore』によると、ゴードンの今季リーグ戦のパス成功率は82%。バルセロナはリーグ戦でのチームのパス成功率が90%を超えており、支配率も68.8%を記録している。
ニューカッスルが主にカウンターからの攻撃を強み(支配率52.2%)としているチームだったことを考えると、ボールを保持しての攻撃の場面においてはやや適応する時間が必要かもしれない。
それでも、フリック監督の意図する素早い攻撃、1人でも攻撃を完結できるスピードと決定力、そして守備面でのハードワークは来季のリーグ3連覇を狙うバルセロナにとって大きな戦力となるだろう。