ラウンド32で日本代表に勝利したブラジル代表【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)ラウンド32で、日本代表はブラジル代表相手に1-2で敗れた。世界屈指の強豪を相手に、日本代表は確かに互角に渡り合い、あと一歩のところまで追い詰めた。その90分間は、日本サッカーが歩んできた長い道のりと、これから先に待つ未来への可能性を強く感じさせるものだった。
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確かに縮まった世界との差
またしても、決勝トーナメントで勝利をつかむことができなかった。
しかし、ブラジル代表を相手に「もしかしたら勝てるかもしれない」と思わせてくれた日本代表の勇敢な戦いぶりに胸を打たれ、どこか清々しい朝を迎えたサポーターもきっと多いはずだ。
それほどまでに、日本代表が遂げてきた進化は目覚ましいものだった。
2006年ドイツ大会、グループリーグ突破を懸けて挑んだブラジル代表との第3戦。ジーコ監督率いる日本代表は、玉田圭司の強烈な左足シュートで王国のゴールをこじ開け、大方の予想を覆して先制点を奪った。
しかしその後、ブラジルがギアを上げた瞬間、日本は立て続けに失点。ロナウド、カカ、ロナウジーニョら世界屈指のスター軍団を前に手も足も出ず、1-4で完敗を喫してW杯の舞台を去ることとなった。
この時、ブラジルの選手たちは途中から遊びのようにプレー。ベンチに下がったロナウジーニョやカカはリラックスムードで、ロベルト・カルロスやジーダもまったく緊張感がないまま試合を見つめていた。
それから20年。再びブラジルと相まみえた日本は、90分間を通して彼らを本気にさせた。結果として敗れたことに変わりはないが、当時と比べれば、試合内容もプレーの質も、あらゆる面で飛躍的な成長を遂げていることは明らかだった。
日本はブラジルを相手にギリギリの攻防を演じ、勝利まであと一歩のところまで迫った。ブラジルが逆転した際にはベンチを含めて大喜び。20年前、遊ばれていた日本が、今や追い詰めるほど強くなった何よりの証拠だった。
W杯が終わるたびに、数試合の結果だけで4年間の歩みを総括してしまう風潮がある。確かに、世界との真剣勝負の舞台として、最も分かりやすく現在地を測ることができる大会ではある。
しかし、それだけで積み上げてきたものの価値を判断してしまうのは早計だろう。
長いスパンで見れば、今回の敗戦もまた、この先さらに高みを目指すための大きな糧となるはずだ。
だからこそ、4年後こそ、この高い壁を乗り越えるサムライブルーの姿を見たい。そう期待せずにはいられない戦いだった。