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「ユーヴェにふさわしいGKを獲得すべき」鈴木彩艶の新天地は? W杯で評価を高めた日本代表戦士たちを巡るカルチョメルカートの行方【コラム】

北中米W杯 GS3節 日本×スウェーデン 鈴木彩艶
サッカー日本代表GK鈴木彩艶【写真:Getty Images】



 日本代表の選手たちが世界の舞台で示したパフォーマンスは、欧州移籍市場にも確かな影響を与えている。中村敬斗や鈴木彩艶をはじめ、多くの選手に欧州各国のクラブが熱視線を送り、今夏の去就は大きな注目を集めている。イタリアから見た日本代表戦士たちの評価と、カルチョメルカート最前線の動向を追う。(文:佐藤徳和)[2/3ページ]

イタリアで浮上した日本代表選手の移籍話

日本代表DF冨安健洋
サッカー日本代表DF冨安健洋【写真:Getty Images】


 チュニジア戦で2得点1アシストと大車輪の活躍を見せた上田綺世もすぐにイタリアで話題となった。

『Rai』のW杯特番『Notti Mondiali』では、移籍市場に詳しいニコロー・スキーラによって、ミランが上田に興味を抱いているとの話が伝えられたが、この情報の発信源は日本人記者だと明かしていた。信憑性は低いと言わざるを得ない。

 しかもミランは、6月30日にポルトガル代表FWゴンサロ・ラモスの獲得を正式発表。所属先のパリ・サンジェルマン(PSG)とは6500万ユーロに加え、500万ユーロのボーナスが支払われる契約が締結されている。もはや、新たな得点源を手に入れたミランが上田の獲得に動くことはないだろう。

 また、6月30日をもってアヤックスとの契約が切れ、フリーとなっているDF冨安健洋にも、セリエAの複数クラブが注目しているという。ボローニャFCで2シーズンにわたってプレーした経験があり、セリエAの特徴も熟知しているはずだ。

 獲得を目指しているのは、トリノFCと、昇格組のACモンツァ、ヴェネツィアFCの3クラブである。

 中でも、セリエBを制したヴェネツィアFCが最も強い関心を示し、交渉を進めていると伝えられている。だが、本人はブラジル戦敗戦直後、「高いレベルでプレーしなければならない」と語っており、プレミアリーグ行きを希望しているとみられる。

 セリエAのクラブ、とりわけUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を持たないクラブが、冨安の獲得を実現させるのは容易ではないとみられる。

ユヴェントスが熱視線を送る日本の守護神

日本代表GK鈴木彩艶
サッカー日本代表GK鈴木彩艶【写真:Getty Images】


 そして、ブラジル戦後、もう一人の日本代表プレーヤーの名が移籍市場に浮上した。パルマ・カルチョのGK鈴木彩艶だ。

 ユヴェントスが、この日本代表守護神をリストアップしているという。この試合では日本が1-2と逆転負けを喫したものの、鈴木は何度もビッグセーブでゴールを守り、世界にその実力を示した。

 かつて、キエーヴォ・ヴェローナやUSパレルモなどでプレーしたイタリア人GKステーファノ・ソッレンティーノは、イタリアメディア『Rai』のラジオ番組『Radio Sport anch’Io』にて、最も印象に残っているGKに鈴木の名を挙げたほどだ。

 すると間もなく、ユーヴェが鈴木の獲得を検討しているとの噂が浮上した。ユヴェントスは25/26シーズンのセリエAでスクデット奪回を逃しただけでなく、6位に終わり、CL出場権の獲得にも手が届かなかった。その責任が、イタリア人GKミケーレ・ディ・グレゴーリオに向けられた。

 ユーヴェ加入前はACモンツァでプレーし、23/24シーズンにはGKの年間MVPに選出されるなど実力は高く評価されていた。しかし、イタリア代表には招集経験こそあるものの出場歴はない。

 またインテルの下部組織出身ながら、トップチームでの出場経験もなく、ビッグクラブでプレーした実績もなかった。

 そのためか、ビッグクラブ特有のプレッシャーの中でミスが目立つようになり、サポーターの間では「すぐにユーヴェにふさわしいGKを獲得すべきだ」との声が上がっている。

欧州屈指のGKと比較される存在に

アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス
アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス【写真:Getty Images】


 当初はリヴァプールのアリソン獲得に迫っていたが、残留が決定的となった。その後は、アストン・ヴィラの“ディブ”ことエミリアーノ・マルティネスの獲得に動いているが、34歳を目前にしたアルゼンチン代表GKには、移籍金1000万ユーロ以上に加え、年俸500万~600万ユーロが必要だという。

 獲得には相応の資金を要するものの、交渉は現在も継続中で、ユーヴェにとっては第一候補とみられている。

 その代役には、トッテナム・ホットスパーのグリエルモ・ヴィカーリオの名が挙がっている。足元のボール扱いに難のあるこの29歳のイタリア代表GKは、ポゼッションサッカーを嗜好するロベルト・デ・ゼルビの構想外になっているようだ。

 アタランタの26歳、マルコ・カルネセッキも候補の一人に挙がったが、新監督のマウリツィオ・サッリが高く評価。移籍の可能性は限りなく低くなったと見られる。

 さらには、アトレティコ・マドリードのヤン・オブラク、バイエルン・ミュンヘンのアレクサンダー・ニューベル、PSGのリュカ・シュヴァリエ、ミランのマイク・メニャン、SSCナポリのヴァニャ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチも獲得候補に浮上。そして、鈴木もブラジル戦後に新たな候補に加わった。

 鈴木はパルマ・カルチョでプレーし、ユーヴェと同じセリエAのクラブである。同じリーグで、数々のスーパーセーブを披露してきただけに、今さら感が否めないが、やはりW杯に出場し、活躍するということは、大きな意義を持つことなのだろう。しかもその一戦が、ブラジルとの戦いとあれば、その価値はさらに高まる。

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