アルゼンチン代表FWリオネル・メッシを巡り、FIFAが同選手をワールドカップ優勝に導くために審判員を動かしているという陰謀論がSNS上で広がっている。こうした主張に対し、2010年南アフリカ大会の決勝で副審を務めた元イングランド人審判員のダレン・カン氏が反論している。イギリスメディア『BBC』が19日に報じている。
北中米W杯で広がる陰謀論に言及
今大会では、アルゼンチンが決勝に進出したことで、メッシを優勝させるためにFIFAや審判員が動いているという主張がSNS上で拡散。メッシとスペイン代表FWラミン・ヤマルの幼少期の写真を絡め、「メッシからヤマルへのバトンタッチを演出するため、FIFAが両チームの決勝進出を望んでいた」という説まで登場している。
しかし、2010年と2014年のワールドカップで審判団を務めたカン氏は、こうした陰謀論を強く否定した。
「私たちは独立していて、自分たち自身で判断を下していた。今もそれは変わっていない」
審判員は世界各地から集まり、大会期間中はフィジカルトレーニングや試合映像の分析に追われているという。
「陰謀論者には申し訳ないが、FIFAの執行委員会と審判員が秘密裏に会議を開いているなんてことはない」
一方で、カン氏は審判員の判定ミス自体は認めている。自身も過去にメッシが倒れた場面でPKを与えなかった判定を振り返り、「おそらくPKだった。私たちは間違えた可能性が高い」と語った。
ただし、それは陰謀ではないという。
「審判員がミスをすることはある。しかし、あらかじめ決められた結果を作るために、私たちが誰かから指示を受けているわけではない」
イングランド出身のカン氏は、母国がアルゼンチンに敗れた準決勝についても「最終的にイングランドが決勝に進めなかった理由は、審判ではない」と強調した。
決勝を担当するスロベニア人のスラブコ・ヴィンチッチ主審についても、「彼が望んでいるのは、結果に影響するような誤った判定をすることなく、ピッチを去ること。それだけだ」と語った。
「こうした陰謀論はすべて根拠のないものだ。審判員の頭の中にあるのは、正しい判定を下すことだけだ」
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