
スペイン代表MFロドリ【写真:Getty Images】
2026 FIFAワールドカップ(北中米W杯)の決勝が行われ、スペイン代表がアルゼンチン代表を1-0で下し、2度目の世界王者に輝いた。延長後半、フェラン・トーレスが値千金の決勝ゴールを決め、スペインが頂点に立った。この歴史的な一戦のあと、大会MVPにあたるゴールデンボール賞を手にしたのが、中盤の底から全てを操ったロドリだ。
怪我を乗り越えた先にあったゴールデンボール
決勝でも、その支配力は際立っていた。
エンソ・フェルナンデスが退場するまでの時間帯でパス成功率96%を記録し、チャンスメイクは2回。数字以上に、テンポの緩急を自在に操り、アルゼンチンの守備網を崩す起点となり続けた。
パスを供給するだけでなく、相手のバイタルエリアが空いていればスルスルと侵入し、自身がフィニッシャーとなるシーンも作った。
判断の速さとポジショニングの的確さで、99分にピッチを退くまで主導権を握り続けたのは間違いなくロドリだった。準決勝でスペインがフランスに2-0で勝利した際に、“ラ・ロハ”の組織プレーが話題を広く集めたが、スペインの背番号「16」が見せたクオリティは圧倒的な“個”を感じるものだった。
そしてその存在感は数試合だけの話ではない。
大会を通じて、ロドリは決勝進出までの時点で655本ものパスを成功させ、W杯における最多記録を樹立している(データサイト『Opta』が18日に発表)。
『FotMob』によれば、90分あたりの正確なパス数は「93.7」でチーム内1位、ロングボールの正確な本数も90分あたり「4.6」でこちらもトップに立った。
攻撃面でもチャンスメイク数は「11」とチーム2位(1位はペドリ)を記録し、単なる「バランサー」に留まらない前線への貢献も光った。さらに守備でも90分あたりのタックル数「3.2」でチーム内1位となり、攻守にわたって数字の上でもスペインを牽引していたことが裏付けられている。
2024/25シーズンに負った前十字靱帯断裂という大きな怪我を乗り越え、長いリハビリの末にたどり着いた大舞台で、まさに最高の形でキャリアの集大成を刻んだ。
守備での的確なカバーリング、攻撃への鋭いスイッチ、そして何より“組織”としてのスペインを機能させる司令塔としての仕事――。ゴールを奪うタイプではないロドリが個人の力でチームを勝たせたのではなく、チーム全体を最大化させる“個”の力でスペインを世界一に導いた。
その功績にゴールデンボールという最高の栄誉が贈られたのは、必然の結果と言えるだろう。
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