
【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)決勝、スペイン代表vsアルゼンチン代表が現地時間20日に行われ、1-0でスペイン代表が勝利を収めた。しかし、その内容は決して互角ではなかった。90分間でシュートを1本も打たせず、試合を完全に支配。なぜ、ここまでのワンサイドゲームになったのだろうか。(文:安洋一郎)[2/2ページ]
勝ち筋を失ったアルゼンチン代表

アルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデス【写真:Getty Images】
アルゼンチン代表にとって痛手となったのが、両センターバックの負傷交代だ。44分にリサンドロ・マルティネス、70分にクリスティアン・ロメロがプレー続行不可能となり、球出しに優れた2人を欠いたことで、より前進する手段を失った。
さらに、この2人の負傷交代によって、これまでの試合で効果を発揮していた終盤の攻撃的な交代カードも切れなくなった。
特に、途中出場から2試合連続ゴールを決めていたFWラウタロ・マルティネスを投入できなかったことは、大きな痛手だったと言えるだろう。
そして、アルゼンチン代表をさらに追い詰めたのが、90+3分にMFエンソ・フェルナンデスが2枚目のイエローカードで退場したことだ。90分間でシュートを1本も打てていない状況で数的不利となり、勝ち筋はPK戦へ持ち込むことしか残されていなかった。
決勝の勝敗を分けたのは、勝負強さではなく試合を支配する力だった。スペイン代表は、アルゼンチン代表最大の武器である終盤の反発力すら発揮させないほど、90分以上にわたって試合の主導権を握り続けた。
その支配力は、これまでの試合で絶大な存在感を放ってきたメッシですら封じ込めた。右サイドの外側でボールを受け始めた時間帯にはダブルチームで対応するなど、試合中の修正力でもアルゼンチン代表を上回り、最後まで決定的な違いを生み出させなかった。
その隙のなさこそがスペイン代表の最大の強みであり、史上最多48カ国が参加した北中米W杯を制した最大の理由だった。
(文:安洋一郎)
【著者プロフィール:安洋一郎】
1998年生まれ、東京都出身。高校2年生の頃から『MILKサッカーアカデミー』の佐藤祐一が運営する『株式会社Lifepicture』で、サッカーのデータ分析や記事制作に従事。大学卒業と同時に独立してフリーランスのライターとして活動する。現在は『フットボールチャンネル』をはじめ複数のwebメディアや欧州名鑑などに寄稿。12歳からアストン・ヴィラを応援し、プレミアリーグを中心に海外サッカー全般を追っている。Xアカウント:@yoichiro_yasu
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