FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)で、スポーツ賭博に関連する不正の可能性がある事案が7件確認されていたことが分かった。英メディア『The Athletic』が23日に報じている。
FIFAワールドカップ2026で「賭博操作の疑い」7件浮上
報道によると、調査を行ったのはスポーツ競技の不正操作防止を目的とする国際的な独立ネットワーク「コペンハーゲン・グループ」。大会全104試合を対象に監視を実施した結果、「イエローノーティス(警戒レベル)」に分類される7件の事案を確認したという。
一方で、FIFAのインテグリティ・タスクフォースは22日に、「大会を通じて不審な賭博行為や試合操作を示す証拠は確認されなかった」とする報告書を公表しており、両者の見解に違いが生じている。
『The Athletic』によると、コペンハーゲン・グループが問題視した事案には、南アフリカ代表MFテンバ・ズワネがメキシコとの開幕戦終盤に退場処分を受けた場面や、スペイン代表とカーボベルデ代表のグループステージで「スペインが勝利しない」という予測市場に約480万ドル(約7億円)が集まったケースなどが含まれている。
また、スペイン代表FWフェラン・トーレスのゴールがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判定で取り消されるまで約3分半を要した場面や、アメリカ代表FWフォラリン・バログンの出場可否を巡る予測市場についても調査対象となった。
特にバログンについては、ベルギーとの決勝トーナメント1回戦で出場するかどうかを問う予測市場が、同選手の出場停止処分が正式に保留される前に開設されていたという。コペンハーゲン・グループは、この件についてFIFAに対し書面で説明を求めている。
ただし、同グループは「イエローノーティス」はあくまでオッズの急変やSNS上の情報など複数の要素から注意喚起を行うものであり、試合操作があったことを意味するものではないとしている。
ギャンブル業界の専門家クリスチャン・カルブ氏も『The Athletic』に対し、「予測市場で見られた異常な動きには、ブックメーカーがリスク回避のために利用するヘッジ取引など、試合操作以外の理由も考えられる」と説明。現時点で不正が確認されたわけではないとの見方を示した。
コペンハーゲン・グループによると、北中米W杯では約2400億ドル(約35兆円)規模の賭けが行われたと推計されており、カタールW杯の約2倍に達したという。予測市場を含めた継続的な監視は、ワールドカップでは今回が初めて実施された。
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