
東京ヴェルディでプレーする森田晃樹【写真:Getty Images】
明治安田J1リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦にて、今季リーグ戦初出場を飾った東京ヴェルディの背番号10・森田晃樹。攻守に出色のクオリティを見せながら、前半の終わりに負傷。再び森田の離脱が可能性として生じる今こそ、ヴェルディは「森田不在」と向き合うべきなのかもしれない。
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ピッチを去って顕在化した、東京ヴェルディ10番の存在感
2026/27シーズンのJ1リーグは第4節まで終えたが、東京ヴェルディはいまだリーグ戦未勝利という厳しい船出となっている。
そんななか、負傷から復帰した森田が29日の鹿島アントラーズ戦で今季リーグ戦初先発。その存在の大きさをあらためて証明するクオリティを示した。
短い時間だったが、森田は攻守にわたって格の違いを見せつける。デュエル勝利数はチーム最多(前半終了時)の「5」を記録し、ボールを運んで味方へパスを供給する姿は、チームに落ち着きをもたらしていた。29分にはロングスローのこぼれ球にボレーで合わせてコーナーキックを獲得するなど、攻撃の起点としても機能していた。
しかし、41分に再び負傷し、山本丈偉との交代を余儀なくされた。その1分後に鹿島の先制点が生まれ、後半開始早々にも追加点を許し、ヴェルディはそのまま敗戦を喫することとなった。
もちろん、直接的な敗因を森田の交代だけに求めるのは適切ではないだろう。
とはいえ、近年の試合を振り返っても、森田の有無でチームの戦い方には明確な差が生まれている。FW染野唯月とDF林尚輝のヒートマップに目を移すと、その違いはより具体的になる。
森田が出場している試合では、染野が中盤まで下りてボールに関わる傾向が見られる。データサイト『Sofascore』によれば、ヴェルディの10番が不在時には前線で孤立する場面が多い。
とりわけ8月14日のJ1リーグ第2節・柏レイソル戦に顕著で、前線の染野までボールがほとんどつながらなかった。同試合の染野のタッチ数は「33」で、森田がいたJ1百年構想リーグ・9位決定戦のガンバ大阪とのセカンドレグで記録した「57」と倍近い開きがある。
そして林は、森田不在時に最終ラインを押し上げられないことがある。同じく『Sofascore』のヒートマップを参照すると、先の鹿島戦や5月30日のガンバ戦ではセンターサークル付近までプレー範囲にできている一方、森田を欠いた8月22日のファジアーノ岡山戦ではゴール前に張り付くシーンも多かった。
つまり、森田がピッチにいるときは、チーム全体としてコンパクトな陣形を維持できているということだ。ヴェルディは運動量や出足の速さを武器とするチームだが、選手間の距離が空いてしまえば、相手にとって対処は容易になる。
オン・ザ・ボールの質だけでなく、森田の存在そのものが、チーム全体の振る舞いに影響を与えていると言えるだろう。
復帰戦で出色のパフォーマンスを見せながら、再度の負傷によって途中退場を強いられた森田。リーグ戦白星なしのままここまで来てしまい、なおかつ今後も10番を欠く可能性がある以上、チームは「森田不在」と向き合う必要に迫られている。
本日9月2日、J1リーグ第5節でヴィッセル神戸と対戦する。ビッグクラブが相手の難しいゲームだが、森田は欠場する可能性が高い。
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